＜エリアマスタープラン＞
＜アメニティ1＞
＜アメニティ2＞
＜アメニティ3＞
働く街は快適に暮らす街でもある
アグリサイエンスバレーをもう少し詳しく見てみよう。同社のエリアマスタープランによると、この産業団地内には道の駅、TSUTAYA BOOKSTORE（カフェ・子どもの遊び場等）、温浴施設、都市公園、観光農園ゾーンが広がり、グッドマン常総のアメニティ施設を加えると、従来の産業団地とは異なる単なる生産や業務の場としてだけではなく、そこで働く従業員等の環境整備まで考慮されたスペースとなっている。まさに、働く街が生活にも快適な場としても機能するエリアとなっている。
実は、この産業団地では、常総市とHondaがAIや知能化マイクロモビリティを活用した「AIまちづくりへ向けた技術実証実験に関する協定」を締結し、産業団地内での自動運転技術実証実験を開始する予定で、来るべき未来の都市を目指している。この未来都市の一角にグッドマン常総が位置することになる。この協定は、常総市がゼロカーボンシティを宣言し、脱炭素や循環型社会に向けた取り組み等、地球環境保全を促進していることによるもので、これはグッドマンの理念にも合致しており、今後入居してくる企業も世界の潮流となっているゼロカーボンの動きに対応できることになる。
このゼロカーボンシティの中に位置するグッドマン常総の誇るアメニティ施設を見てみよう。中庭を取り込んだ屋外テラスに繋がる開放的なアメニティを施設中央に配置。快適な就業空間を提供している。ひときわ目を引くのが広々としたラウンジスペースと共用ミーティングルームだ。そして、施設で働く人々がリラックスできる屋外テラス・中庭には、四季折々の観葉植物が植栽される。このラウンジ内には、コンビニエンスストア、ATM、電話ブース、プレイルームが設置され、WiFiも完備する予定だ。このアメニティエリアに隣接して、カフェやブックストア等も開設される。
そして驚くことに2024年の開業を目指し温浴施設の計画も進んでいるという。ドライバーや夜勤明けの従業員にとってはとてもありがたい施設になるだろう。ちなみにこの温浴施設は、戸田建設が700m掘削し掘り当てた天然温泉だ。サウナ施設が充実したスーパー銭湯と呼べる温浴施設となる予定。「長距離ドライバーの中にはお風呂セットを常備している人達も多いだけに、きっと喜ばれる施設になると考えています。倉庫の従業員の人たちにも喜ばれそうですね」と坂本リーシング統括部長は笑顔で語る。
さらに、「当社では千葉県の印西市に敷地面積約16万坪のグッドマンビジネスパークを単独で開発しています。ここには当社の物流施設5棟とさらにはデータセンターを開発していて、入居率100％にて稼働しています。アメニティエリアとして商業施設等の開発も行っており、近隣の皆さんからも大変喜ばれています。今度はこの常総市が開発を進めるアグリサイエンスバレー内でグッドマンビジネスパーク同様の街づくりを戸田建設さんと常総市が進めている中に、当社も参加させてもらったわけです」と開発の経緯を説明。
日本では先行開発した印西市のグッドマンビジネスパークも同様の理念で開発しているが、これは、カスタマーが抱える様々な課題へのソリューションのうち、従業員がより働きやすく、より定着しやすく、快適に過ごせる環境づくりに対するグッドマンの思想の表れだ。「顧客満足とともに、従業員満足度を高めるということは、オフィスであろうが倉庫、工場、商業施設であろうが同じ。今や、倉庫の従業員を募集しようとしても、近くの商業施設等との競争になっています。職場環境の良し悪しはSNS等で情報はあっという間に拡散しますから、働く立場からするとより良い職場環境を望むのは当然でしょう」と坂本リーシング統括部長は持論を述べる。
そして、何よりも今後数十年に渡って続いていくであろう労働人口の減少や、2024年問題と物流業界の人手不足問題はまさに危機的な状況に陥っているだけに、少しでも従業員獲得に有利な条件の構築は、開発デベロッパーの差別化戦略の一環として必須であり、物流事業者にとっては願ったり叶ったりだろう。
