帝国データバンクは4月7日、2025年の「公租公課滞納型」の倒産動向調査結果を発表した。
消費税や固定資産税などの各種「税金(公租・租税)」、厚生年金保険や健康保険などの「社会保険料(公課)」について納付ができない、または滞納状態が続いたことで自社の資産等を差し押さえられ経営に行き詰まった企業の倒産を、「公租公課滞納倒産」といい、2025年にこれに該当した企業は221件だった。
前年度(269件)からは減少したが、過去10年で2番目の水準となっていた。このうち215件(97%)が破産となっており、一度滞納が発生すると、その後の経営再建が大きく難しくなる現状が明らかとなった。
また、「公租公課滞納型」倒産を業種別にみると、「建設業」が最多で62件、これにソフトウェア開発などの「サービス業(60件)」、トラック運送などの「運輸・通信業(26件)」が続いた。
多くの業種で前年度から「公租公課滞納型」倒産は減少した一方で、資材費や燃料費の高騰を価格転嫁できずに手元資金が減少し、社保料・税金の滞納に至り事業停止となった建設業や運輸業では、多く見られる結果となった。
運輸業では、燃料費の高騰だけでなく、採用競争の激しいドライバーの確保・定着に向けた人件費や業務委託費の上昇が利益を圧迫し、現金の確保のために社会保険料や消費税を滞納せざるをえず、税務当局からの差し押さえを受けることで給与支払いなどがストップし、そのまま事業が継続できなくなるケースが多かった。
保険料や税金の納付は公平に追う義務であるが、足元の円安や資源高による物価高などの影響も重なり、公租公課の支払い催促に十分な資金を確保できない中小企業は増えている。
2026年は人材確保の面から、中小企業にも高水準の賃上げを求められる可能性があり、負担となりかねない。増加した社会保険料や税金の支払いに利益確保ができず、事業継続を断念するケースは、今後さらに増えていくことが予想される。
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