帝国データバンク(TDB)は4月9日、2025年度の人手不足倒産の動向調査結果を発表した。
それによると、2025年度の人手不足倒産は441件発生し、前年度の350件から約1.3倍に増加した。年度ベースで400件を超えたのは初で、3年連続で過去最多を更新している。
業種別にみると、建設業が112件で全体の25.4%を占めた。建設業は、人手不足を感じるとする企業の割合が全業種のなかで最も高く、施工に欠かせない資格やスキルを持つ現場作業員や営業担当者の退職が続くことで、事業継続ができなくなるケースが目立ったとしている。
また、道路貨物運送業は55件で全体の12.5%に該当。従業員の高齢化や、ドライバー不足が深刻な課題となっていることが、改めて浮き彫りとなった。
他にも、老人福祉事業(22件)や飲食店(21件)、労働者派遣業(12件)など、労働集約型産業を中心として、業種別でそれぞれが過去最多を更新している。
人手不足倒産のうち、従業員や経営幹部などの退職を理由としたものを指す「従業員退職型」倒産は、118件となっていた。年度単位で100件を超えるのは初で、4年連続で増加している。
企業からは「求めるスキルを有する人材の応募が少なく、仮に応募があっても、自社よりも賃金水準の高い他企業へと流出してしまう」といった声が聞かれる。特に中小・小規模事業者では賃上げが難しく、今後は物価高継続で収益改善も進まず事業継続を断念せざるを得ない企業が、さらに増える可能性もあるとしている。
倒産集計/2025年は1万件超で4年連続増加、人手不足倒産は過去最多に

