関通ホールディングス(HD)が4月10日に発表した2026年2月期決算によると、売上高183億4500万円(前年同期比20.1%増)、営業利益3億1900万円(前期は4700万円の損失)、経常利益2億8500万円(前期は9200万円の損失)、親会社に帰属する当期利益2億600万円(前期は8億4800万円の損失)となった。
前期は同社サーバーがランサムウェアによる第三者からの不正アクセスを受けて各利益とも赤字となったが、今期は「信頼回復と強靭(きょうじん)な経営基盤の再構築」の期間と位置づけ、全社挙げてセキュリティ体制の抜本的強化と事業の立て直しに注力した結果、利益が回復した。
セグメント別では、物流サービス事業の売上高が173億1034万4000円(前期比19.2%増)、営業利益は3億3383万4000円(前期は3億2850万3000円の営業損失)。
ITオートメーション事業の売上高は8億8461万2000円(前期比38.5%増)、営業利益は3698万円(88.9%減)。
次期は、売上高200億800万円(9.1%増)、営業利益4億8400万円(51.4%増)、経常利益4億900万円(43.7%増)、親会社に帰属する当期利益2億6600万円(29.2%増)を見込んでいる。
「ハコからチエへ」掲げ、4月1日からホールディングス化
関通は2026年4月1日をもって、ホールディングス体制へと移行した。これは単なる組織変更ではなく、従来の労働集約型ビジネスから「DXプラットフォーム企業」へと進化を遂げるための戦略的決断だとしている。
同社は次期を「新生・関通」への進化における初年度と位置づけており、スローガンとして「ハコからチエへ」を掲げる。これまで提供してきた物理的な倉庫スペース(ハコ)の提供から、40年にわたり培った現場運用ノウハウと最新テクノロジーを融合させた付加価値(チエ)を収益の源泉とするビジネスモデルへの質的転換を図る方針だ。
特にホールディングス化に伴いシステム開発部門を新設子会社のNewsNyxに集約し、ITセグメントの独立採算を徹底することで、マルチプルが高いIT・SaaS企業としての適正な評価獲得を目指す。
また、過去のランサムウェア被害を教訓に、サイバーガバナンスラボ(CGL)事業を本格稼働し、「レジリエンス(復旧力)」を武器にした高収益なセキュリティ提供ビジネスを展開する。
さらなるリスクヘッジと財務強化を目的に4月10日、米国ハワイ州に現地法人を設立することを取締役会で決議した。
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