野村不動産は5月13日、物流施設開発事業などを担う「インフラ・インダストリー事業本部」を新設するとともに、新たに取り組む領域として、植物工場事業を展開する米国Oishii Farm Corporationへ出資し、資本業務提携したことを発表した。不動産開発力と農業分野のシナジー創出を狙う。
今年4月に「都市開発第二事業本部」から組織変更し、新設したインフラ・インダストリー事業本部は、物流施設のほかデータセンターやエネルギー、工場など、社会・産業インフラを支えるアセットの開発を強化するもの。その一環で、植物工場を新たな不動産アセットととらえた。
<アメリカ・ニュージャージー州のOishii Farm植物工場(左)と、生産したイチゴ>

Oishii Farmは、完全閉鎖型の植物工場において、安定的なイチゴの量産に世界で初めて成功し、米国を中心に事業を拡大しているアグリテック企業。日本に研究開発拠点を立ち上げるなど、グローバル展開を見据えた事業基盤の構築を進めている。
これを野村不動産は、「気候変動、労働力不足、食料供給の不安定化など、農業・食の領域を取り巻く社会課題が世界的に深刻化している」として、天候に左右されにくく、安定的かつ高品質な生産を可能とする植物工場は、次世代の食糧供給インフラとして期待が高まると見ている。
野村不動産は長期経営方針・3か年計画(2026年3月期~2028年3月期)の中で、インフラ領域など重視し、3か年で約1000億円を投資するとしており、植物工場については「新領域ビジネスの獲得」の一つとする。
また、物流施設開発に絞ってみると、2025年5月に発表した物流事業の投資計画では、「Landport」シリーズは今後3年間で15棟、約3400億円の事業化を決めている。2028年3月期には、全国に累計60棟となる予定。
総合デベロッパーとして培った知見を生かし、用地取得や施設開発の要素を持つ新たな領域の事業にターゲットを拡大していく。
野村不動産/千葉県「Landport野田」竣工内覧会6月3・24日開催
