ロボットハンドの開発を行うThinker(シンカー)は5月25日、ロボットAIを開発するSHIN-JIGENと共同でメディア向けセミナーを実施し、ロボットの現場導入に向けた取り組みを発表した。
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Thinker/AI搭載のバラ積みピッキングロボット導入でこん包作業を自動化 2026年04月13日 |
Thinkerの藤本弘道CEOは、昨今のAIとロボットを取り巻く情勢について、「人件費があがり、AIとロボットによるイノベーションが起きるフェイズに突入している」と述べ、現況の自動化に向けた技術推進の重要性を説いた。
同社はAIによるデータの集積ではなく、個々のロボットが学習して現場で最適化していくモデルを掲げており、その実現に向けて高性能なハードの提供を目指す考えを示した。
こうしたフィジカルAIによる現場学習型ロボットの活用には「器用なロボットハンド」に加え、「暗黙知のデータ化」「現場内学習型エッジAI」「社会実装基板」の計4項目が必須と力説。技術の発展だけでなく、ロボットを扱う側の工夫に加え、人とロボットの役割分担が必要になる点にも触れた。
Thinkerの中野基輝CTOは、現場で求められるロボットの目標として「家電のように導入と実用が簡単」な点を挙げ、これまで導入された実例を紹介した。
ロボットに人の手作業を再現させるにあたり「ロボットにも、体で覚えるという概念がある。そのためには、学習の前に器用なロボットハンドが必要」と述べ、さまざまな状況や物品に対応するロボットハンドを公開。
破損リスクの高い物品のデリケートなピッキング事例や、トレーがたわむことで毎回わずかに位置がずれる機械部品のピッキングを紹介したほか、現地ではコネクタを嵌合(かんごう)させるアームのデモンストレーションを実施した。
<力加減を調整してコネクタをつなぐ「Think Hand Ptoro-2」>
AI開発を推進するSHIN-JIGENの岡本球夫CEOは、現場で学習するAIについて「サーバやネットワークがなくても成立するので、これまで導入が難しかった場所でも活用できる」と利点を力説。
製造・物流分野への進出では、人依存の高度作業自動化や、ベテランによる暗黙知の継承など、AIを活用できる分野があると述べた。
また、現状のAIはデータ集約の都合上、熟練作業の学習が外部に漏れていってしまうなど、データ提供側にメリットがあまりない点にも触れ、現地でデータが完結する現場学習型ロボットでは、学習データがその場で活躍する点で恩恵が大きいと語った。
なお、現場で学習したデータについては、顧客からの了承を得た上でデータとして集約し、別途ビジネスモデルとして展開する構想もあるという。
セミナー後の質疑応答で、藤本CEOは物流への応用について問われると「物流のどの作業でも応用が考えられるが、既存の自動化との兼ね合いが難しい。まずは、どこかの企業と、いちから自動化を進めたモデルケースを作っていきたいと考えている」とコメント。
また、既存の他社のAIとの兼ね合いについて「ブレインは別の企業で、Thinkerからはハードを提供してデータを蓄積する。集約データでは切り捨てられがちでも、現場では重要なデータがあったりするので、それを保持するような役割分担をしていきたい」と述べた。
今後のAI現場活用について「世界がもっと便利になるような、現場で求められるAIを追求していきたい」と展望を語った。
Thinker/AI搭載のバラ積みピッキングロボット導入でこん包作業を自動化




