全国の都市部のスーパーマーケット等で「農家の直売所」を運営する農業総合研究所は6月2日、中東情勢によるナフサ不足の農業資材への影響について実態調査を行った。調査結果によると、特に野菜を梱包する資材不足が深刻化し、今夏の野菜供給への影響も懸念されるという。
調査によると、梱包資材としてボードン(防曇)袋の不足が大きな課題となっている。
ボードン袋は、野菜を個包装する際に使用する製品で、産直コーナーへの出荷には不可欠な資材。一方で、ナフサを原料とするエチレンの国内減産が進み、ボードン袋は入手困難となり価格が高騰している。
今年5月に実施した生産者への実態把握(全国農家等38名)では、約9割が「4月以降に資材の価格・入手方法に変化を感じた」と回答。「欠品・納品遅延を実感している」と答えた農家も約6割に上る。農作物が収穫できているものの、梱包資材が入手できず出荷できない事態も各地で相次いでおり、供給不足が続けば夏野菜の出荷にも影響し、店頭価格の上昇をもたらす可能性もあるという。
またボードン袋に加えて、農業用マルチフィルム・灌水ホース・農業用パックなど、農業を支えるポリエチレン・塩ビ製品のほぼ全てがナフサ由来となっており、農業資材全体が打撃を受けている。
同社は全国81か所の集荷拠点を通じ、資材の調達状況に関する情報を生産者と共有しながら、農家の出荷継続をサポートしている。今後も全国約1万名の生産者と約2000店舗の小売店をつなぐ産直流通プラットフォームとして、課題の発信と解決に向けた取り組みを進めていく方針だ。
