Mujinは6月4日、東電物流の中央支社(東京都大田区)において、NX商事の協力のもと、フィジカルAIを活用したロボットケースピッキング自動化ソリューション「MujinRCP」を稼働したと発表した。
アームロボットと17台のAGVを統合制御し、電力設備工事向けの多品種資機材のケースピッキングを自動化。ケース品取扱量の90%を自動化し、作業人員を4人から1人へ削減した。
今回導入したシステムは、統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」がアームロボットと17台のAGVを制御し、混載積み付け計算やAGVによる順立て供給から積み付け実行までの一連作業を自動化するもの。
電力インフラ向け資機材は、品種や形状、重量が多岐にわたり、従来は人手による重筋作業や熟練作業員への依存が課題となっていた。またライフラインを支える物流として高い出荷精度が求められることから、誤出荷防止のための検品作業負荷も大きかったという。
フィジカルAIで多品種ケースピッキングを効率化
MujinRCPの特徴は、3Dビジョンによる対象物認識と、独自のフィジカルAI技術を活用し、サイズや形状の異なるケースを、ロボットが自律的にピッキング・積み付けできる点。これによりパレット保管や順立て供給、積み付け計算などの工程を一体制御し、多品種小口物流の自動化を実現した。
また既存倉庫やWMSを活用しながら導入でき、自動倉庫などの大規模な固定設備を必要とせず、限られたスペースでも運用可能としている。
さらにデジタルツイン技術の活用により、設備稼働状況や在庫情報、出荷実績をシステム上で一元管理することで作業進捗の可視化や検品作業を削減。実績データの蓄積により継続的な運用改善にもつなげる。
主な導入効果として、中央支社ではケース品取扱量ベースで90%の自動化を実現。ピッキング作業人員を従来の4人から1人へ削減したほか、対象工程における出荷検品作業をゼロ化した。加えて、人車分離による安全性向上や労災リスクの低減、作業負荷軽減も確認されている。
東電物流は、ケースピッキングから出荷検品までを自動化することで、限られた人員でも高精度な出荷を継続できる体制を構築。労働力不足が進む中でも出荷能力と品質を維持しながら、物流BCPの強化につなげる。
従来、多品種ケースの自動化には自動倉庫や専用機などの大型固定装置が必要とされていたが、「物量や品目、出荷先が日々変化し続ける中、設備を現場に合わせる自動化には限界がある」とMujin。今後も社会インフラ物流や多品種小口物流など、自動化が難しいとされてきた領域へMujinRCPを展開し、省人化、高精度化、デジタル化を推進していく考えだ。
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