6月18日に都内で開かれたセイノーホールディングスの田口義隆社長とAZ-COM丸和ホールディングスの和佐見勝社長による合同説明会では、両社長から業務提携を通じ相互補完を確実に強めることで、多様化する顧客ニーズへの対応や物流業界全体の持続的成長につなげていくとのビジョンが示された。
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セイノーHD/AZ-COM丸和HDの和佐見社長を西濃運輸会長に 2026年06月18日 |
AZ-COM丸和HDの持つ3PL事業
ノウハウは卓抜―田口社長
田口社長は、AZ-COM丸和HDについて、ドラッグストアへの配送などで「無在庫」「ノー検品」「納品精度100%」を実現し、アマゾンからも高い評価を受けるなど、「3PL事業のノウハウは卓抜している」と評価。セイノーグループのネットワークに品質の高い3PL事業の機能・ノウハウを組み込むことで、既存顧客からのニーズが高まっている幹線輸送以外のサービスが拡充されるとした。
また、AZ-COM丸和HDが全国の自治体との災害時協定締結を進めていることに触れ、「有事に物流をいかに止めないかは非常に重要。そのためには、平時から有事を想定し全体をコントロールしていく必要がある」と述べ、BCPの面でもAZ-COM丸和HDとの連携を深めていくとの考えを示すとともに、セイノーグループが掲げる「Team Green Logistics(TGL)」の考えに基づき、積載率向上などを通じてCO2排出削減をはじめとする社会課題への対応も加速させる姿勢を強調した。
和佐見社長をセイノーグループの中核企業である西濃運輸の会長として迎え入れることについては、「提携を単にシェイクハンドで終わらせることのないよう、新たな基盤づくりの中心的な存在として会長に就いてもらう。互いの組織に深く入り込むことで提携の効果を高め、その流れを日本全体に広げることによって国力の向上につなげる」との考えを示した。
AZ-COM丸和HDを提携のパートナーに選んだことについては、「両社の親和性が高い」とし、企業文化が似通っていることなどを理由に挙げる一方、今後の合弁会社設立や資本提携などについては、「現段階では考えていない」と説明し、まずは業務提携に基づくプロジェクトを確実に実行していくとした。
互いの強み発揮して心から喜ばれる
サービスの提供を―和佐見社長
和佐見社長は、「セイノーグループの持っている力は計り知れない。提携の枠組みを通じて、互いの強みを発揮し顧客に心から喜んでもらえるサービスを作る」とのビジョンを示した上で、目標としてきた人物として西濃運輸の創業者である田口利八氏の名を挙げ、「セイノーグループとは、長い付き合いの中で人間関係が構築された。縁を大事にしていきたい」とし、田口義隆社長と“一心同体”で新たな物流の基盤づくりに注力する姿勢を示した。
西濃運輸会長就任については、当初は固辞したものの、提携に基づいたプロジェクトを進める上でポジションは重要であると説得され受け入れたことを明らかにし、非常勤で取締役ではない会長ではあるものの、コミュニケーションを取りながら成果につなげるとの抱負を示した。
田口社長から高い評価を受けた3PL事業については、平均15~20分かかる店舗での検品をなくす「ノー検品」を実施することで、500店舗では850人の人員削減につながることなど例に挙げ、海外の事例などを参考にしながら他社が手掛けていない「ブルーオーシャン」領域をいち早く獲得していくことが事業の要諦であるとの持論を披露した。
BCPについては、東京都を皮切りに多くの自治体と災害時協定を締結してきており、8月には全都道府県との締結を完了する見込みであるとした。
これまで東日本大震災や熊本地震などで無償で支援物資輸送などを行ってきており、「かなりのノウハウを蓄積できたことは財産」と述べ、こうした知見をセイノーグループとも共有していく可能性を示唆した。
AZ-COM丸和HD 決算/3月期の売上高10.6%増、営業利益8.3%増


