ネスレ日本は7月2日、Hacobuのサービスを活用し、委託先約7000人のトラックドライバーとの情報連携体制を段階的に構築すると発表した。荷待ち時間や位置情報を可視化し、持続可能な物流網の構築を目指す。
背景には、物流業界で深刻化するドライバー不足や長時間労働の問題がある。特に長時間の荷待ちや荷役作業は大きな課題で、2026年4月に本格施行された改正物流効率化法では、発荷主・着荷主に荷待ち時間・荷役時間の把握と削減が求められている。一方で、荷主企業からは委託先ドライバーの稼働実態が見えづらく、改善に必要なデータ収集にも課題があった。
ネスレ日本ではコーヒーなどの製品を全国の卸・小売の物流センターへ届けるために、年間約2万件の出荷・委託先約7000人のドライバーが関わる大規模な配送網を構築している。
法対応およびサプライチェーン効率化へ、まず着手したのは荷待ち時間や作業時刻のリアルタイム把握だ。ドライバーがスマートフォンアプリを通じて、出荷元・納品先での到着、出発、荷待ち時間を記録し、ネスレ日本側がリアルタイムで状況を確認できる仕組みを構築した。
両社は2026年6月から主要協力会社1社と一部ドライバーによる試験運用を開始しており、10月半ばを目途に、全国のドライバー約7000人へ展開する予定だという。
さらに8月末以降、ドライバーの位置情報共有機能も順次活用する。ネスレ日本および元請け事業者が現在地をリアルタイムで把握できるようにし、災害時の迅速な対応や安全確認につなげる。10月末までには到着予定時刻をもとに遅延兆候を検知するアラート機能も導入予定で、こうした機能を通じて、ドライバーが安心・安全に働ける環境づくりと、現場全体の業務効率化の両立を目指す。
ネスレ日本は、今回蓄積されるデータを活用し、物流拠点ごとの荷待ち実態の可視化や改善活動を進めるとともに、着荷主を含めたサプライチェーン全体での物流改善協議につなげる考えだ。
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