国土交通省は7月17日、トラック運送業の適正原価設定に向けた有識者検討会の初会合を開いた。
2025年6月に成立した「貨物自動車運送事業法の改正法」と「貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律」からなる、いわゆる「トラック適正化二法」では、トラック運送事業者が自ら貨物を運ぶ場合や、ほかのトラック運送事業者に運送を委託する際には、国土交通大臣が定める「適正原価」を継続して下回らないようにすることとされている。
検討会では、適正原価の適切な設定に向けた論点整理と方向性について議論し、年内をめどに提言を取りまとめる。提言を踏まえ、物流政策推進会議や運輸審議会での審議などを経て、「トラック適正化二法」の公布から3年以内と定められている施行までに十分な周知期間を確保できるよう配慮した時期に「適正原価」を告示する。
初会合では、適正原価として設定すべき水準や、適正原価の構成要素案などを事務局が提示した。
設定すべき水準については、ダンピング事業者の退出を促す必要があることから、安全投資や人件費などについて適正な水準が確保され、さらなるコスト削減を行った場合には法令にのっとった適正な事業運営に支障が生じる程度の水準にする必要があるなどの考え方が示された。
適正原価については、「運賃原価」と「料金原価等」で構成され、運賃原価は「固定費」と「変動費」からなるとの構成案を提示。固定費は減価償却費や社会保険料などを含む全産業平均額を踏まえた人件費、輸送の安全確保に必要な経費、事業を継続して遂行するために必要不可欠な投資の原資などを挙げている。
変動費は燃料費や車検・修理費など、料金原価等は燃料サーチャージ、待機時間料、有料道路利用料などがあるとされた。
検討会は8~9月にかけて開催する第2・3回会合で関係者ヒアリングや個別論点の検討を行い、10月の第4回会合で論点を整理。11月の第5回会合で提言案の骨子を審議し、12月の第6回会合で提言案を提示して取りまとめにつなげる。
国交省/物流政策推進関係者会議が初会合、トラック適正化二法を実効あるものに
