ジェイアール東日本物流は6月30日、千葉県市川市に延床面積約3万3000m2の4温度帯倉庫「市川ディストリビューションセンター(JREL市川DC)」を開設。10月から順次稼働させる。
「JREL市川DC」の倉庫エリアでは、冷凍・冷蔵・定温・常温の各温度帯を一体運用できる高度なゾーニングを採用し、混載輸送の効率化と輸送回数削減が可能な仕様となっているほか、自動倉庫システムをはじめ最新のマテハン設備導入により、搬送・保管・仕分け・ピッキングの省力化・効率化・自動化の最大化を図っている。
中核事業であるJR東日本のエキナカ店舗向けの物流事業で温度帯別に分散している物流センター機能を統合し、より効率的で安定した庫内作業・輸配送体制構築を目指す。
首都高速湾岸線、外環道、東関東自動車道が交わる「高谷JCT」や京葉道路の「原木IC」の至近に位置していることから、主要高速道路へのアクセス性に優れており、都心配送だけでなく首都圏全域への広域配送が可能。
1・4階は冷凍・冷蔵・定温倉庫、2・3階はマテハン設備を持つ常温倉庫で4温度帯に対応し、各階を多数の垂直搬送機、荷物用エレベーター、スパイラルコンベヤーで接続することで、搬送効率の最適化を図っている。
1階は冷蔵(5℃)と定温(18℃)、4階は冷蔵の変温対応(5~16℃)に加え、−20℃まで対応する。
トラックバースは1階(ドックシェルター)と2階(オープン)に配置し、異なる温度帯の商材を同じ施設内で効率的にピッキング・仕分けし、1台のトラックに積み合わせ(混載)できるハイブリッドなバース計画を採用した。
2・3階では、入庫した常温商品を「コンベヤー等の自動搬送設備」を使用して格納し、「パレット自動倉庫」で保管。出庫時は、「ピッキングロボット・GTPシャトル・順立てシャトル」で仕分けを行う。
マテハン設備を制御するWES(ウェアハウス・エグゼキューション・システム)などの倉庫管理システムと組み合わせることで、データ活用による徹底した省人化とオペレーションのDX化を推進する。
1階では、冷蔵品を対象としたDAS(デジタルアソートシステム)の導入により、仕分け作業を効率化し、誰でも正確に作業できる環境を目指す(2027年5月導入予定)。
「JREL市川DC」は、JR京葉線「二俣新町駅」から徒歩7分と通勤利便性が高く、安定した雇用確保が見込めることに加えて、女性や高齢者を含む多様な人が快適に長く働ける職場環境を構築した。
特殊加工ガラスを設置した施設を象徴するエントランス空間や、売店を併設したゆとりのあるカフェテリアなどを整備し、従来の倉庫のイメージを覆すような洗練された内装デザインを採用している。
物流施設では珍しい顔認証システムの導入に加え、オフィスエリアではABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を採用し、柔軟な働き方を支えるオフィス機能など次世代の物流拠点にふさわしいワークプレイスを実現している。
自然災害対策として、重要設備機器である受変電設備や非常用発電設備を屋上に設置し、事業継続性を見据えたBCP対策を講じている。
屋上には合同会社Sandia(JR東日本と東急不動産が共同で設立した再生可能エネルギーファンド)とのPPA(電力購入契約)により、太陽光発電設備を設置。発電された電力を商用電力と併せて施設内で自家消費する予定としている。
自家発電・自家消費の仕組みや建物断熱性能の確保と設備の省エネ設計などの取り組みにより、CASBEE認証「Aランク」と、BELS最高ランクである「ZEB」認証を取得予定。
ジェイアール東日本物流は、「JREL市川DC」を最大限に活用し、コールドチェーンを中心とした物流ビジネス強化など新たな成長に積極的に挑戦していくとしている。
■施設概要
着工:2024年11月
竣工:2026年6月
所在地:千葉県市川市二俣717-68
敷地面積:1万4500.58m2
建築面積:8682.92m2
延床面積:3万3430.85m2
建ぺい率:59.88%(許容60%)
容積率:199.42%(許容200%)
構造規模:S造 地上4階建て 塔屋1階
最高高さ:30.90m
主要設備:4温度帯倉庫(-20℃、5℃、18℃、常温)、マテハン設備、太陽光発電設備、非常用発電設備、無人売店併設カフェテリア(売店は2026年内稼働予定)



