帝国データバンク(TDB)は7月23日、全国2万2572社を対象に実施した、「SDGsに関する企業の意識調査」の結果を公表した。
調査によると、SDGsへの理解や対応について「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」と回答した企業は前年比0.1ポイント増の30.3%となり、2020年の調査開始以降で最高を更新した。
一方で「意味もしくは重要性を理解し、取り組みたいと思っている」は同0.8ポイント減の22.3%となり、「取り組みに前向き」とする企業は52.6%(0.7ポイント減)となり、2年連続で低下した。
また、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」は34.3%、「言葉は知っているが、意味もしくは重要性を理解できない」は8.2%と、いずれも昨年と比較して割合が増加していた。
両者を合わせた「SDGsを認知しつつも取り組んでいない」とする企業は42.5%(0.7ポイント増)となった。
SDGsに対して実際に取り組む企業の割合が過去最高となる一方で、取り組みの裾野は縮小している結果となっている。
実際の企業からは「SDGsの理念や必要性は理解しているが、企業としてのメリットを感じにくい」(情報サービス、山形県)といった声が聞かれ、取り組みの効果を実感できていない様子がうかがえた。
一方で、すでに定着している企業では「会社のメインテーマが、未利用資源の有効活用になっている」(飲食料品・飼料製造、静岡県)、「CO2排出量の抑制と障害者雇用に力を入れている」(運輸・倉庫、栃木県)などの声も寄せられた。
業界別に取り組みの割合を見ると、『金融』は41.8%(前年41.7%)、『製造』は37.8%(37.7%)と引き続き高い水準を維持。製造業からは、「昨年、ソーラー発電システムを導入し、電気エネルギーの地産地消を実施。SDGs宣言に続いてSBTiも取得した。環境対策なしに企業の成長はないと考えている」(鉄鋼・非鉄・鉱業、群馬県)、「コストと社会貢献のバランスを取っていくことが重要」(輸送用機械・器具製造、東京都)との声も寄せられ、環境対応を企業の成長や事業継続と結び付けながら取り組む姿勢が表れている。
また、中でも注目すべきは『運輸・倉庫』で、前年比3.5ポイントの増加で上昇幅が最も大きな業界となった。「CO2の排出量抑制および障害者雇用に力を入れている」(運輸・倉庫、栃木県)といった声のほか、「SDGsが叫ばれる以前から取り組みを行っており、業務への支障は特に出ていない」(運輸・倉庫、神奈川県)とする企業もあった。
環境負荷の軽減に加え、雇用など幅広いテーマを日常の事業活動に取り込む企業がみられる。
賃金動向/賃上げ見込みは6割強で過去最高、「運輸・倉庫」は業界別2位に

