帝国データバンク(TDB)は7月31日、2026年8月以降における食品の値上げ動向と今後の見通しについての分析結果を発表した。
調査結果によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした2026年の値上げは、1~11月の累計で1万8347品目が予定されている。
調査を開始した2022年以降、5年連続で年間1万品目を超えており、通年で2025年の2万609品目を上回る可能性も見えてきた。
1回あたり平均値上げ率は15%で、単月の値上げ品目数が2千品目を超えるのは、2026年7月(2664品目)に続き2カ月連続となる。8月単月の品目数としては、前年同月(1262品目)から8割増と急拡大したほか、集計を開始した2022年に次いで過去2番目に多い水準だった。
中東情勢の悪化による原油・ナフサ高が、トレーやフィルムの資材価格や原材料高、物流コストなどに波及し、値上げ品目数を大幅に押し上げた。
値上げ要因としては、「原材料高」の影響を受けた値上げが90.9%を占め、全要因のなかでは最も高いものの、3月以降は低下傾向で推移。「物流費」(65.8%)は、中東情勢の悪化による原油高などの影響を受けた。「包装・資材」(64.0%)は、トレーや容器などナフサ由来の資材価格高騰などを背景に、高い水準での推移が続いた。
また、中東発の国際情勢の混乱による影響が要因となった値上げ(「中東情勢」)は27.8%を占め、全体の約3割を占めた。
米国とイスラエルによるイランへの攻撃で急激に高まった中東地域の地政学的リスクと、ホルムズ海峡の混乱に端を発した国内の石油製品の供給不安による影響が、食料品でも表面化してきた。
インクや食品フィルム、トレー類などで大幅な値上げや品薄状態による包装資材のコストアップに加え、電気代などのエネルギー、物流費、原材料高も反映され、多くの食品メーカーで製品価格へと転嫁する動きが進んでいる。
異常気象による農水産・畜産品の不作・生育不良も懸念されるなど恒常的なインフレ圧力も根強く、価格の引き上げで対応せざるを得ない局面が当面続くものとみられる。
飲食料品価格は今後も中東情勢や為替動向など外部環境の影響を受けやすい状況が続き、2026年後半にかけても断続的な値上げが継続するとみられる。年間の値上げ品目数は前年並みとなる2万品目台での推移が見込まれ、前年累計を上回る可能性もあるとしている。
食品値上げ/物流費・包装資材高騰、年間2万品目へ到達の可能性

