コクヨグループで購買管理システムおよびEコマースサービスを提供するカウネットは8月20日、代表取締役社長の宮澤典友氏がCLO(最高物流責任者)に就任し、経済産業省への届出を完了したと発表した。
代表自らがCLOに就任することで、物流改革を経営の最重要課題として全社で推進する姿勢を明確にし、これまで進めてきた配送、受注、在庫、庫内作業などの改革をさらに推進する。
同社はこれまで、物流効率化に向けた複数の施策を展開してきた。
2025年に導入した「当日選択式サービス」では、当日配送から翌日配送への移行を促し、物量の約36%が翌日配送へ移行。夕方15~18時台の配送集中を9.4ポイント緩和した。
受注面では、2026年1月から特価日を事前に知らせる「カウ得!ポイントUPカレンダー」を導入し、注文の平準化を推進。2023年には注文後10分以内であればWeb上でキャンセルできる機能を導入し、不要な配送の削減にも取り組んでいる。また、配送料当社負担の注文金額基準を同年6月から引き上げ、まとめ買いによる配送効率化も進めている。
入荷・輸送では、パレット入荷を推進し、2時間を超える荷降ろし件数を1年間で17件から1件へ約94%削減。2024年からはバース予約システムを導入し、トラックの接車時間を可視化している。さらに異業種との共同配送による積載効率の最適化や、年間約2000台のトラック運行削減、CO2排出量削減につなげている。
在庫面では、AIによる需要予測を2022年から導入。飲料品やオフィス家具など対象カテゴリーを拡大し、欠品や別送の抑制を実現。2026年上期時点で58社のサプライヤーと在庫、廃番、受注情報をリアルタイムに近い形で連携し、AIを活用した在庫配置の最適化により複数拠点からの分割配送削減を目指している。
物流拠点では、2026年2月に宮城県仙台市で「東北IDC」を竣工。日立製作所の次世代マテハンシステムを導入し、最大27万SKUを高密度保管する。2026年10月の稼働開始を予定しており、庫内生産性は既存主要拠点比で約40%向上する計画だという。
宮澤氏はCLO就任に際し、「物流業界が直面する構造的課題を経営課題として捉え、荷主企業としての責任を果たすべく、引き続き物流改革を推進する。サプライヤーや物流パートナーとの連携をさらに深め、テクノロジーの活用と業務プロセスの最適化を通じて、持続可能な物流体制の構築を目指す」とコメントしている。
CLO特集/対談 CLO選任から仕組み化へのヒント【前編】誰を選ぶか
