日本GLPは8月25日、冷凍冷蔵機能を中心とする大規模多機能物流施設の開発用地として、JFEスチールと東日本製鉄所(京浜地区)扇島の土地約18万2000m2の売買契約を締結したことを発表した。
土地売買契約は8月5日付で、同時に、JFEホールディングス、JFEスチール、川崎市、日本GLPとの間で、高度物流拠点の形成に向けた連携協定も締結した。
今後、JFEスチールは既存設備を解体撤去し、2028年3月末までに日本GLPへ土地を引き渡す。日本GLPは3000億円以上を投じ、11棟で延床面積計約37万m2となる冷凍冷蔵物流施設群「ALFALINK川崎扇島」を開発。2028年6月から順次着工し、2030年7月から順次竣工する計画だ。
扇島地区を巡っては、JFEホールディングスと川崎市が連携し、高炉など製鉄設備休止後の土地活用について、国の課題解決に資する公共性・公益性が高い土地利用転換に取り組んでいる。
川崎市の福田紀彦市長は25日の会見で、「市はJFEグループと連携し、扇島地区でカーボンニュートラルの実現や次代の柱となる産業の創出を目指しており、100年に1度のビッグプロジェクトになる。道路、港湾などのインフラ整備も進め、川崎臨海部の持続的な発展と新たな価値創造に取り組みたい。日本のコンビナート再生モデルになると考えている」。
またJFEホールディングスの岩山眞士専務執行役員は、「海を埋め立ててつくった製鉄所が、次は新しい時代の産業基盤となる。高度物流ゾーンは、その土地利用転換を具体的に動かす中核プロジェクトの一つ。日本GLPとなら構想を共有できると考えた」と説明。
これを受け日本GLPの帖佐義之社長は「次の100年に向けて土地を引き継ぎ、胸が高鳴る思い。扇島地区は冷凍冷蔵施設の集積地に隣接し、羽田空港や川崎港はじめ交通アクセスも抜群に良く、コールドチェーンを支える最適地だ」と展望を語った。
具体的には、製鉄所跡地の一部、約18万2000m2の敷地を高度物流ゾーンとして、計11棟の冷凍冷蔵施設群を開発。収容能力は55万トン規模になる。一度に11棟建てず、段階的に整備する中で、顧客のニーズに合わせた施設設計にしていく方針という。
近年、冷凍食品や食品EC市場の拡大に加え、温度管理が必要な商材の多様化が進んでいる。一方、専用保管スペースのニーズが高まり、冷凍冷蔵施設の需要は拡大しているにもかかわらず、既存施設は老朽化し庫腹は逼迫、さらには、フロン冷媒規制の強化に伴う自然冷媒への転換など、コールドチェーンを支える冷凍冷蔵倉庫は多くの課題を抱えている。
こうした実態を踏まえ今回のプロジェクトでは、日本GLPは「共創型コールドチェーン拠点」をコンセプトに、港湾物流の高度化と食品産業の成長を目指す。老朽化した倉庫を建て替える際の受け皿となることも想定。東扇島地区に近接する立地特性を生かし、その機能と連携・補完する形で、これまでALFALINKシリーズで培った共同配送などの取り組みを引き続き展開していく考え。
■計画概要
施設名:ALFALINK川崎扇島
所在地:神奈川県川崎市川崎区扇島地区
開発施設:物流施設11棟および共用棟
敷地面積:約18万2000m2
延床面積:約37万m2
保管能力:約55万t
着工:2028年6月より順次
竣工:2030年7月より順次
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