Hacobu/企業ごとに異なる物流システムをAIで接続する基盤「Hacobu X」発表

2026年09月30日/IT・機器

🎧 この記事を音声で聴く

Hacobuは9月30日、物流AI基盤「Hacobu X(ハコブ・エックス)」を発表した。発荷主(サプライヤー)、着荷主(納品先)、運送会社など、会社ごとに異なるシステムやデータで管理されてきた物流業務を、AIが会社の壁を越えてひとつの流れとして理解するための共通基盤として活用することで、これまで要件のすり合わせに時間を要していた企業固有の輸配送システムを、現場の実態に合わせてより早く開発できるようになる。

なお今回の発表を機に、同社は日本の物流全体をAIで支える基盤を開発し、その普及を牽引する「物流AIインフラカンパニー」へと進化する方針を掲げている。

開発背景として、「会社と会社のあいだ」と個々の現場にある、2つの無駄を挙げている。物流には多くの会社が関わっているが、仮に1社でAIを導入したとしても、各社のシステムが異れば同じ対象でも呼び方や管理方法が違うため、現状ではAIが企業間や個々の現場の壁を超えることができない。

そこで同社は「会社と会社のあいだ」をAIが理解できる形でつなぐ「Hacobu X」と、現場の無駄を減らす「クラウド物流管理ソリューション「MOVO」の2つを同時に進めることで、物流の無駄を減らし、各社の課題解決につなげる考えだ。

これまでの情報連携と違う点は、各社の違いをなくすのではなく、違いを残したままつなぐ点。同社がこれまで積み重ねてきた業務の知見により、個社間の違いをAIが理解し、将来的にはこれまで人が担ってきた調整業務や企業間のやりとりについてもAIが担えるようになるという。

今後はまず、「Hacobu X」をHacobuが個社向けに開発する物流システムの基盤として用いる。あわせてMOVOシリーズ、個社向けシステム、顧客の基幹システムを「Hacobu X」でつなぎ、一つの基盤上で連携させる体制を検討していく。

0930hacobu2 - Hacobu/企業ごとに異なる物流システムをAIで接続する基盤「Hacobu X」発表

「Hacobu X」の活用イメージ

想定される「Hacobu X」の活用シーンは、企業固有の業務に合わせた輸配送システム開発や、既存のMOVOシリーズに業界や企業ごとの業務に合わせた機能の開発・追加・変更。また共同輸配送において会社ごとに異なる出荷データを整理し、積み合わせ候補を導く仕組みの検討など。

同社はこれまで、バース予約を入口に「MOVO」の利用を物流現場へ広げ、物流業務のデータ化を進めてきた。今後は、蓄積したデータにAI機能を重ね、各社の業務へより深く入り込み、現場の判断を支援する。

次の段階として、AIが個々の業務を支援するだけでなく、業務全体のつながりを理解し、人の確認を経ながら配車や請求などの処理そのものを進める仕組みを目指す。「Hacobu X」をその基盤と位置付け、「AIエージェント」による業務遂行へ展開する。

さらに1社内の業務効率化にとどまらず、企業間の物流業務をAI同士が連携して進める仕組みへの発展も構想。各社で異なるシステムやデータをAIがつなぎ、企業をまたぐ物流業務を支えることで、限られた人員や車両を社会全体で有効活用する物流の全体最適化を目指す。

佐々木太郎社長CEOは、これまで掲げてきた「Data-Driven Logistics(DDL)」の次の段階として、AIがデータの上で動き出す「AI-Driven Logistics(ADL)」を提唱。AI同士が業務やデータを連携し、双方にとっての最適解を導き出す物流インフラへの転換を目指す考えを示している。

■関連記事

f147573e32e8b46525223d1078523f98 - Hacobu/企業ごとに異なる物流システムをAIで接続する基盤「Hacobu X」発表 CLO特集/Hacobu佐々木代表に聞くCLOに必要なテクノロジーと「志」
2026年9月24日

CLO特集/Hacobu佐々木代表に聞くCLOに必要なテクノロジーと「志」

LNEWSは物流に関するB2B専門のニュースを
平日毎朝メール配信しています

メルマガ無料登録はこちら

LNEWSは物流に関するB2B専門のニュースを
平日毎朝メール配信しています

メルマガ無料登録はこちら

関連記事

自動化に関する最新ニュース

一覧を見る

AIに関する最新ニュース

一覧を見る

Hacobuに関する最新ニュース

一覧を見る

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース