ヤマト運輸と北海道奥尻町は10月1日、ヤマト運輸のセールスドライバーや車両を活用した路線バス・公共ライドシェアの実証運行を開始した。
路線バスでは、奥尻町の町有バスの一部路線を対象に、ヤマト運輸の旅客専用ワゴン車両(乗客最大8人)を使用。セールスドライバーが運行を担う。
対象は「フェリーターミナル―奥尻空港(南部線)」が1日4便、「奥尻空港―神威脇温泉(西海岸線)」が1日3便。従来の定時定路線運行に加え、利用者のニーズに応じたデマンド運行も実施する。期間は2027年3月31日まで。
また2025年8月から無償で実証運行してきた客貨混載型の公共ライドシェア「島のりあい」は、10月1日から有償実証へ移行するとともに、配車システムによる予約方法を追加する。実証期間は2027年1月31日までを予定している。
「島のりあい」は奥尻島全域を対象に、6時~23時に運行。ヤマト運輸のセールスドライバーは8時~18時30分の間、集配用ワゴン車両(乗客最大4人)を使用し、日中の業務時間帯の空き時間を活用して旅客輸送を行う。
併せて、町民ドライバーが副業や地域貢献として運行に参加し、町管理車両または町リース車両(乗客最大9人)を使い、主に夕方から夜間の観光・生活移動に対応する仕組み。
予約は電話のほか、配車システム「MITT」のLINE公式アカウントから受け付ける。運賃は距離制で初乗り700円。
奥尻町は人口約2100人、高齢化率は約41%にのぼるが、タクシー台数や路線バスの便数が限られるなど、移動手段の確保が課題となっている。
両者は公共ライドシェア制度(自家用有償旅客運送)を活用し、地域の車両や人材、物流の力を組み合わせることで、持続可能な移動支援の仕組みづくりを目指す。
なお、本事業は国土交通省の「『交通空白』解消緊急対策事業(2026年度『交通空白』解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト)」の採択を受けて実施する。
