日中韓物流大臣会合/物流シームレス化、情報ネットワーク化で前進

国土交通省は8月25日、横浜ベイホテル東急で日中韓の物流大臣による「第5回日中韓物流大臣会合」を開催した。

<日中韓物流大臣会合>
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出席は日本が太田昭宏国土交通大臣、中国が周海涛(シュウ・カイトウ)交通運輸部総工程師、韓国が李柱栄(イ・ジュヨン)海洋水産部長官の3氏。

前回、2012年7月に韓国・釜山で行った第4回会合では、「シームレス物流システムの実現」、「環境にやさしい物流の構築」「安全かつ効率的な物流の両立」という物流分野の協力の3大目標を設定し、12の行動計画を決定。

<議長を務める太田国交相>
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今回は、その進捗状況の確認から始まり、今後の計画まで話合われ、新たに提起された課題も盛り込み、共同宣言「横浜宣言」として発表した。

<共同宣言調印後の3国の大臣(李柱栄(左)、太田昭宏(中央)、周海涛(右)>
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共同宣言署名式で太田国交相は「日中韓の経済GDPは世界の21%、貿易総額でも19%を占める中、物流は経済に直結する重要な分野。これまで、3国間で物流のシームレス化と環境にやさしい物流、安全かつ効率的な物流を3本の大きな柱として取り組んできた。いずれも着実に進捗しており、今後さらに発展させたい」と述べた。

また、政治的には微妙な日中韓の関係の中、3大臣とも「日中韓の関係は大切。このような形で3国が経済での結びつきを強めていけば徐々に改善していく」旨の発言した。

横浜宣言によると、シームレス物流システムの実現の進捗状況では、日韓両国は2012年7月に結んだROD(Record of Decision)に基づき、日韓両国のシャーシを用いて釜山港~下関港間で自動車部品を輸送している。今後の計画として、釜山港と博多港間航路を追加する。

また、北東アジア物流情報サービスネットワーク(NEAL-NET)では、船舶動静とコンテナ動静に関する情報共有のための標準を構築し、2014年8月から港湾でのパイロット事業を開始した。この取り組みは今後ASEAN諸国等の他国・他地域にも普及させるために相互に協力していくとしている。

リターナブルパレットシステムの実現では、標準化されたパレットの普及促進に努めてきたが、さらなる普及促進に努めると共に、今後はパレット以外の通箱等の標準化を目指す研究を促進するとしている。

環境にやさしい物流の構築では、関係するプロジェクトを推進するために3国間で協力を進めるとともに、官民連携を強めるとしている。

安全かつ効率的な物流の両立では、日中韓3国での現行の物流セキュリティ関係教育に関する情報共有と、3国の教育機関や関係専門家の間で、さらに効果的な教育プログラム開発に係る議論を促進するとした。

新たに提起された課題では、北極海航路について、3国間で情報交換を通じた相互協力に努めていくとされた。

なお、この会合は第1回を2006年9月に韓国・ソウルで行って以来、2年に1度、日中韓持ち回りで行っている。次回は2年後に中国で行うことが決まっている。

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