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京都市内の宅配ボックス実証実験/再配達率が43%から15%に減少

2018年03月19日/調査・統計

京都市、パナソニック、京都産業大学等は3月19日、2017年11月から2018年1月までの3か月間にわたって宅配ボックスの実証実験「京(みやこ)の再配達を減らそうプロジェクト」を実施し、結果、アパートでの再配達率が43%から15%に減少したと発表した。

<集合住宅用宅配ボックス>
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<大学内宅配ボックス>
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実証実験では、パナソニック製のアパート用宅配ボックス「COMBO-Maison(コンボ-メゾン)」合計39台を京都市内5か所のアパート(合計106世帯)に設置するとともに、京都産業大学キャンパス内にも公共用の宅配ボックスを設置した。

アパートでは、3か所(66世帯)で7日間/月×3回の出口調査と、11名の利用者へのアンケートによる利用実態を確認し、再配達抑制効果などを調査したところ、再配達が43%から15%に減少し、CO2排出量の削減や宅配事業者の業務時間削減につながることが分かった。

大学に設置した公共用宅配ボックスは、51名のモニターのうち29名が利用し、うち12名へのアンケートなどにより、利用実態やニーズを把握した。実証実験期間中、112個の利用実績があり、キャンパス内の宅配ボックスが自宅以外で荷物を受け取る選択肢になり得ることが把握できた。

プロジェクトは、京都市が主催し、パナソニックと京都産業大学と宅配事業者が協力して実施したもの。

日本一学生が集中する「大学のまち・学生のまち」京都において、インターネット通販等を利用する青少年世代に働きかけ、日中留守でも宅配便を受け取れる手段を提供することにより「環境にやさしいライフスタイル」への転換につなげようという産学公連携による試み。

実証実験を通じて、再配達の問題を多くの学生に知ってもらうとともに、解決策の一つとして、宅配ボックスを利用してもらえたことも成果と考えている。

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