伊藤忠商事（株）と伊藤忠非鉄マテリアルは、ICタグを用いて商品の日々の出入りを把握し、顧客の嗜好を分析するシステムを開発した。
既に実施済の数回の実証実験から、良好な結果が得られた事もあり、今後販売に力を入れていく。
これまでのPOSやバーコードでは、商品が「販売された」という情報しか取得できなかったが、今回開発したシステムを用いる事により、ICタグで商品を単品管理し、どの商品がいつ手に取られたか、を把握することで、陳列から販売までの過程で、顧客がどの様な商品群の中から商品を選び購入しているか、また売れた商品とよく比較されたものの購入には至らなかった商品は何か、顧客の注目度が高い商品群は何かを的確に把握することができる。
具体例は、売れ筋商品をよりリアルタイムに把握し、効果的な商品補充を通じて売り損じを未然に防いだり、顧客の注目度が高い商品群を絞り込んで効果的な販売促進活動を集中して行う、などの改善が可能になるなど、売上の増加が期待できる。
新商品の販売時や季節商品の売り出し時に応用すれば、売れ筋商品の効果的な発注により効果は更に上昇するものと考えている。
従来であれば目視確認に頼らざるを得なかった、全く手にとられなかった商品を、システムで自動検出することにより、販売方法や陳列方法の見直し・在庫の圧縮等、潜在的なコスト削減効果も期待できる。
