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三機工業/熱の宅配便・「トランスヒートコンテナ・システム」実証試験開始

2006年01月30日/未分類

三機工業(株)と北海道大学エネルギー変換マテリアル研究センター秋山研究室、三洋電機(株)、三洋アクアテクノ(株)、(株)栗本鐵工所の5者は、古河スカイ(株)の協力を得て、「トランスヒートコンテナ」の実証試験を開始した。

実証試験は、群馬県邑楽郡の三洋電機(株)東京製作所を熱源とし、約20km離れた埼玉県深谷市内にある古河スカイ(株)深谷工場を熱利用施設として、昨年11月末より開始する。

民間工場の連携による排熱の相互融通による大幅なCO2削減の可能性を探るもので、環境省の地球温暖化対策技術開発事業の一環として実施している。

なお、「トランスヒートコンテナ・システム」は三機工業と栗本鐵工所が2003年11月にドイツから技術導入したもの。

「トランスヒートコンテナ・システム」は、大幅な省エネとCO2削減の有望な候補として、平成16年度の環境省の「地球温暖化対策技術開発事業」の一つに採択。本年度は3ヶ年計画の2年目に当たり、国内関連法規に適した仕様と国産化に取り組み、新たに総重量20トンのタンク2台を日本国内で製造した。

この国産化コンテナを用いて、主に温熱源利用の実証試験を中心に進めている。来年度は、今まで進めてきた高温PCMの研究を基に、冷房用熱源としての利用を中心に開発するとともに、ロードマップを作成し、日本国内におけるCO2削減効果を明らかにしていく。

実証試験設備は、本年度は三洋電機(株)東京製作所内に、新たに大型トレーラによるコンテナ搬送が可能な熱供給ステーションを建設した。熱源は、前年度と同様にボイラからの蒸気を利用。

熱利用施設としては、古河スカイ(株)深谷工場のボイラ給水の加温用熱源として利用。大量に蒸気を消費している工場などでは、ボイラ給水の加温用として低温排熱を利用することが可能。

今後の展開は、トランスヒートコンテナは、離れた熱源と熱利用施設を簡単に結びつけることが可能な技術で、広大な工場内や、グループ工場間、他社工場やオフィス間の民間連携、地域貢献の一環として公共設備への熱供給等、様々な需要先に対してエネルギーのカスケード利用を促進するもの。

温熱利用に関する国内向け開発は2005年度でほぼ完了し、2006年度は温熱源利用を中心として、民間企業向けに本来のオフライン熱輸送システムの販売に加えて、ピークシフト対策やピークカット対策など据置型で利用する高性能蓄熱タンクとしての需要も掘り起こし、積極的な営業展開を図っていく。

オフライン熱輸送システム事業は、民間企業への売り切りや、地元企業とともにSPCを設立し運営していく等、の方法を想定し、三機工業の受注目標は、2008年度で10億円を目指す。

問い合わせ
三機工業(株)
環境システム事業部
環境事業推進副室長岩井良博
TEL03-3246-5901

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