クラレは4月14日、開発中のバラスト水管理システム「マイクロフェード」を、型式承認を取得した後の2011年10月に販売する予定であると発表した。
マイクロフェードは、貨物船舶がバランスを保つために専用タンクに積み込むバラスト水を、特殊フィルターを使用した高精度のろ過で生物を分離し、排出基準値をクリアしたバラスト水を外洋に排出できるようにするシステム。オゾンなどを使用したシステムに比べ安全性が高く、既設の発電機・バラストポンプがそのまま使用でき、水処理の低コスト化が可能になる。
クラレは発売に当たり、システムの型式承認取得までにグローバルな販売と技術のサービスネットワークを構築するため、カシワテックを販売代理店にするほか、消耗品を補給する海外物流ネットワークの構築で富士貿易と基本合意した。クラレでは市場のピーク時と見込む2015年～2016年に、年間売上高500億円以上を目指す。
