国際石油開発帝石は6月4日、オーストラリアのイクシスLNGプロジェクトにおける直江津LNG受入基地向けLNG船の新規造船・保有、定期傭船契約を締結した。
<さやえんどう型の船形>
同社が、オーストラリアで開発を進めているイクシスLNGプロジェクトから生産されるLNGの輸送について、子会社であるインペックス・シッピングを通じて合意したもの。
川崎汽船とLNG船1隻を共同で保有することを目的に、共同出資会社オーシャン・ブリーズ・LNG・トランスポート社(以下:OBLT社)を設立し、三菱重工業との間で造船契約を締結した。
さらに、プロジェクトから生産されるLNGのうち自社引き取り分のLNG年間90万トンを新潟県上越市に建設中の直江津LNG受入基地に輸送するための定期傭船契約をOBLT社との間で締結した。
直江津LNG受入基地向けに新造されるLNG船は、タンク容量約15万5300立方メートルで、4基あるモス方式球形タンクを船体と一体構造のカバーで覆う「さやえんどう」型の船型を採用している。
これにより、船全体の強度を確保しながら軽量化をはかるとともに、航行中の風圧による抵抗を大幅に軽減する。
主機関には蒸気を再度加熱利用する新型蒸気タービン機関を採用し、従来船と比べ単位積荷あたり20%以上の燃費低減を実現し、二酸化炭素排出量の抑制と輸送コスト低減を期待されており、イクシスLNGプロジェクトからの生産開始が予定されている2016年末までに就航を予定している。