井本商運は12月12日、広島県小池造船海運で進水した電気推進システム採用の船首ブリッジ型749G/Tのコンテナ専用船「ふたば」が就航したと発表した。
省エネ運航追求のため、内航コンテナ専用船では日本初となる2基2軸電気推進システムを採用し、低負荷航行を可能とした。
発電機1基による2軸運航も可能とし、出力レベルを必要に応じて自在に調整する事で、大幅な省エネ運航を実現している。
経済産業省から「革新的省エネ型海上輸送システム実証事業」の認定を受け、内航海運における省エネ船型開発のモデルになっている。
電気推進システム採用により機関室を縮小させて船首ブリッジ型とした事で貨物艙を船尾側に移動させたことで、従来船に比べて2重底の高さを低く設計することが可能になり、復元性向上を実現した。
この結果、既存の749G/Tコンテナ船よりも積載効率の向上が図られている。
12月12日に引き渡しを受けた後は、国際フィーダー貨物と国内貨物(動脈・静脈)のモーダルシフトによる海上コンテナ輸送の拡大を目指し、国際コンテナ戦略港湾及び我が国流通のさらなる省エネ化、低コスト化、多ルート化に寄与していくとしている。
■主要目
船名:ふたば
船主名:向島ドック
運航船社:井本商運
主要貨物:コンテナ専用船
完工日:2014年12月12日
全長:93.90m
垂線間長:86.00m
幅:14.00m
深さ:6.70/3.59m
満載喫水:3.54m
総トン数:749t
載貨重量:1780t