日本通運は2月17日、メキシコの現地法人、メキシコ日本通運が、メキシコ中央高原エリアのサンルイスポトシ市のフリートレードゾーン(FTZ)内に、「サンルイスポトシ・ロジスティクスセンター」を開設したと発表した。
サンルイスポトシ・ロジスティクスセンター内には、日系物流企業では初となるFTZ内保税倉庫(1万1532㎡)を設置し、昨年11月から営業を開始している。
保税倉庫を設置することで、米国からの自動車部品等の輸送時にメキシコとの国境で行っていた通関手続きが不要となり、メキシコ中部までダイレクト輸送が可能となった。
従来、通関手続きに要していた時間が最大3日短縮され、大幅なリードタイムの短縮が実現した。
メキシコ、アメリカ、カナダを結ぶ三国間クロスボーダートラック輸送サービス「XB3300」と接続するとともに、隣接している鉄道ターミナルを活用して、メキシコ、米国間の鉄道貨物輸送サービスを開始するなど、輸送モードを増やし、多様なニーズに応えていく。
この保税倉庫では非居住者在庫として製品、部材を保管するだけでなく、VMI(ベンダー・マネジメント・インベントリー)など、キャッシュフローのカイゼンに貢献するサービスを提供するとともに、中南米諸国への輸出ハブ拠点としての機能も併せ持っている。
サラマンカ市にも昨年11月、営業所を開設して、併設した倉庫(8354㎡)を周辺に集積する自動車関連企業の工場の調達部材や部品のストックポイントとして活用し、顧客工場へのジャストインタイム配送を始めた。