フェデックスエクスプレスは3月26日、ジュニア・アチーブメント日本と共催するコンテスト「アジア・イノベーション・チャレンジ(AIC)」の最終審査会を行い、優勝チームを発表した。
この審査会で高校生たちは、アジア諸国の社会的課題を解決するためのビジネスモデルを考案・発表した。
優勝したのは、日本の生徒2名、岡田博嵩(オカダ ヒロタカ)さんと李卓衍(リ タクエン)さん、およびシンガポールの生徒2名、Kwon Ha Jeong さんと Cheng Kah Chun Kelvin さんで構成されたチーム。
食中毒等の発生と食の安全への懸念が社会問題とされているベトナムで、安心して食べられる有機野菜の栽培と販売ネットワークを構築するビジネスを提案した。
フェデックスからは14名のチームメンバーが、日本とシンガポールの高校生チームのメンター兼アドバイザーとして、このプログラムに参加した。
フェデックス従業員は、ビジネスでのエチケットや効果的なコミュニケーションの仕方などの基本的なビジネススキルについてアドバイスし、生徒たちの質問にも答えた。
今年で3回目となるビジネスアイデアコンテストには、日本とシンガポールから80 名の高校生が参加した。
各チームは両国の生徒2名ずつ、合計4名で構成される。電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サイトを利用しながら、生徒たちは共同で作業を進めた。
各チームは自らの責任でターゲットとする国を選び、その国を悩ませているさまざまな社会的課題について調査し、課題を一つに絞り、その課題を解決するためにどんなビジネスモデルを構築すればよいかを検討し、具体的なプランを作成する。
優勝チームの生徒達は「異なる国の生徒との共同プロジェクトでは、価値 観の違いに直面し、戸惑いがありました。その違いを受け入れて、理解した上で相手に接することが重要だと理解できたことが、自分にとって良い経験となりました」 、「私にとって、これまでは『国際協力」という言葉の持つ意味が曖昧でしたが、このプログラ ムに参加したことで、その曖昧な意味が明確に理解できました」と感想を述べている。
学生を対象とするさまざまな教育プログラムを支援するため、フェデックスとジュニア・アチーブメント日本は2006年から協力を続けている。
AICの目的は、今日のグローバルに活躍する人材に求められる重要な資質を生徒たちに理解してもらうこと、そして将来それらについてもっと学びたいという意欲を高めてもらうこととしている。