京セラは4月26日、独自のセラミック多層構造により、超小型で長い通信距離を実現するRFIDアンテナ内蔵セラミックパッケージを開発し、5月より本格量産を開始すると発表した。
セラミック材料技術、多層技術、アンテナ設計技術などを活かして、今回初めてRFIDアンテナ内蔵セラミックパッケージの開発に成功した。
今後、IoTによるモノづくり革新の進展などにより、RFIDタグの需要増加が見込まれる産業分野に向けて製品を提供していくとしている。
製品の特長は、ファインセラミックスならではの耐熱性・耐水性・耐薬品性などの高い耐久性を有している。多層構造でアンテナを内部に形成することで通信距離が長くなり、さらにICチップをパッケージの内部に配置できるキャビティ(凹型)構造により小型化を実現。
また、UHF帯の通信方式において、この製品を採用したRFIDタグは従来品に比べて、同サイズ(体積比)で1.5~2倍の長い通信距離を実現している。
さらに、金属上への載置が可能で、金属製品の管理用途などに適している。金属に貼り付けた際に通信距離が最大となる設計となっている。
■概要
製品名:RFIDアンテナ内蔵セラミックパッケージ
用途:自動車関連、産業/FA関連、医療関連など
外形寸法(3サイズ):(横×縦×高さ)6×3×1.7mm/10×5×1.7mm/15×5×1.7mm
通信方式:UHF帯(860-960MHz※1)
生産拠点:鹿児島国分工場