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商船三井/明石海峡での事故を想定、重大海難事故緊急対応訓練

2018年11月19日/SCM・経営

商船三井は11月19日、重大海難事故に備えた緊急対応体制の確認を目的として、商船三井グループの船舶管理会社が管理する液化天然ガス運搬船(LNG船)での海難事故を想定し、緊急対応訓練を実施したと発表した。

<重大海難対策本部での訓練の様子>
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<模擬記者会見の様子 左:松坂 顕太常務執行役員 右:小林 正則執行役員>
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主な参加者は、重大海難対策本部を構成する役員及び関係部署、船舶管理会社 MOL LNG Transport (Asia) (本社:香港)。訓練実施日は11月18日。

事故想定は、商船三井グループの船舶管理会社が管理するLNG船が、他船避航動作により明石海峡大橋付近で他船と衝突。その結果、相手船は転覆。この事故で転覆した相手船の乗組員3名のうち、1名は救助されたが意識不明の重体、2名は行方不明。本船は衝突後に浅瀬で船底に破孔を生じ、バラストタンク内に浸水。付近に錨泊するもボイルオフガスを処理できない不具合が発生し、タンク圧制御が出来ない事態となる。

訓練内容は、この事故発生の連絡を受けた商船三井が、本社内に重大海難対策本部を立ち上げたという想定。事故発生から記者会見に至るまでの過程を訓練することで、緊急時に行うべき報告・連絡等のプロセスを再確認し、また本船、船舶管理会社、関係部署及び重大海難対策本部間での連携と情報共有が円滑に実践できるかを確認した。

また、重大海難対策本部では、収集した情報をもとに船主、運航者として取るべき対応について協議し、緊急対応体制を確認の上、模擬記者会見を実施した。

今後は、訓練で培ったノウハウや新たに見つかった改善点などを共有することにより、グループ全体で万一に備えた緊急対応体制をより強固なものに整備し、世界最高水準の安全運航を実現するとしている。

なお、訓練の目的は、「訓練を通じて重大海難事故を疑似体験することで当社全体の安全意識を高める」「重大な海難事故が発生した場合に必要な対応と情報の伝達が、的確かつ円滑に行えることを確認する」「訓練で培ったノウハウや新たに見つかった課題などを共有、改善することにより、当社全体で万一に備えた緊急対応体制をより強固なものに整備していく」としている。

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