サッポロホールディングスのグループ企業であるサッポログループ物流、TS ネットワーク、NIPPON EXPRESS ホールディングスのグループ会社である日本通運の3社は、安定した輸送力の確保と環境負荷低減を目的に、31フィートコンテナを活用した鉄道による共同輸送を2025年12月より開始する。
スキームでは、サッポログループ物流がサッポロビール岡山ワイナリーからサッポロビール京葉湾岸物流センター(千葉)へ輸送する製品と、TSネットワークが大井保税センター(東京)から岡山流通センターへ輸送する製品を、31フィートコンテナにより、鉄道でラウンド輸送する。
これにより、往路・復路ともに積載率を高め、空コンテナ回送を削減。鉄道輸送へのモーダルシフトにより、安定的な輸送能力の確保と環境負荷低減を両立する。
効果として、トラック不足対策およびBCP強化を挙げている。長距離区間を鉄道輸送に置き換えることで、ドライバーの拘束時間を年間約1400時間短縮し、将来的な人員不足リスクに備えるとともに、輸送モードの複線化による安定供給(BCP)を実現。
また、輸送効率化では、異業種間でのラウンド輸送により、往復の積載効率を向上させ、空回送を削減。輸送コストと資源の有効活用を促進する。
さらに、CO2排出量削減では、トラック輸送(約 678km)から鉄道輸送への切り替えにより、1運行あたり両社で約1167kg(削減率 76.9%)の CO2排出量を削減。年間では約168tの削減効果を見込んでいる。
今後、3社は今回の取り組みを継続的な協業の第一歩と位置づけ、将来のトラック不足や自然災害などの物流課題に対応するため、定期的な協議を行いながら持続可能な輸送ネットワークの構築を進めていく。
阪急阪神エクスプレス/フィリピン・ミンダナオ島にカガヤンデオロ事務所開設

