帝国データバンク(TDB)は2月27日、2026年3月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについての分析結果を発表した。
<月別値上げ品目数 推移(2024年以降・2月27日時点)>

調査結果によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした3月の飲食料品値上げは684品目を数えた。また、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均14%となった。
単月の値上げ品目数が1000品目を下回るのは2025年11月以降5か月連続で、値上げラッシュが本格化した2022年以降では初となる。
前年3月からは1845品目・73.0%減少し、2026年1月以降3か月連続で前年を下回った。3か月連続で前年を下回るのは、2024年8月~10月以来1年5か月ぶり。飲食料品における値上げの勢いは、前年に比べ小康状態での推移となった。
<品目数ベース 値上げ要因の推移(2024年~2026年)>

値上げ要因では、原材料などモノ由来の値上げが多くを占め、「原材料高」の影響を受けた値上げは99.2%と、集計を開始した2023年以降で最多となった。国内のみならず、海外市況高騰を受け、値上げに至った商品が前年比で目立つのも特徴だ。
「包装・資材」は69.8%で7割前後まで上昇し、2023年以降で最高。「人件費」由来の値上げも60.7%と6割を超え、過去4年で最高水準での推移となった。
他方で、トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コストの上昇分を価格に反映する「物流費」由来の値上げは66.5%となり、前年通年の78.6%から大幅に低下した。
昨今は、原油価格高騰に伴う樹脂や紙などの原料コストやエネルギー費の上昇、物流・人件費の上昇を受けた包装資材の値上げや、直接的な人件費の上昇を要因とした値上げへとシフトしつつある。飲食料品分野に限れば賃金と物価が持続的に上昇する、内生的・粘着的な物価高のトレンドが続いている。
一方、3000品目を超える大規模な値上げラッシュは2025年10月を最後に起こっておらず、2025年3月の2529品目と比較して大幅に減少するなど、飲食料品の値上げは小康状態が続いている。
2026年の飲食料品値上げの見通しとしては、「短期的には前年を下回るが、消費税減税によって懸念される円安リスクが輸入物価を押し上げ、食料品価格の上振れ要因となる可能性もある」としている。