6月26日に開かれたグローバルロジスティクス総合研究所の3PLフォーラムでサカタウエアハウスさんのプレゼンを拝聴しました。
第一印象として、非常に実務に精通した、実経験に立脚された内容との印象を受けました。
他の方々の感想も、システム化IT利用、業務の間口を広げる、という世の中の趨勢とからは”異色”のように思われ、その点が新鮮な印象を受けた、という事をベースにされているようでした。
しかし、私は、サカタウエアハウスが、長い歴史を持つ倉庫業である、という点に注目しました。
ロジスティクスの革新の担い手を俯瞰すると、それが、倉庫業ではなく、運送業が主体である事に気付きます。点と線というようにみると、線を担当する方が、より広い範囲を掌握し得るからです。
このような趨勢に対して、サカタさんは、立派な業績をあげている倉庫業です。
倉庫業の専門分野として、保管・入出庫業務には、プロ中のプロとしてのノウハウ、スキルを持たれているのでしょう。
コスト対効果をみて、生鮮食品は、割りに合わないと判断されたのだと思います。
次に、”長い歴史”を持つ、という事からの想像です。倉庫業は、不動産業的な側面を持ちます。
サカタさんの実際の倉庫のあり方は、知りませんが、思うに、そのかなりの部分について、”償却”が終わっていて、それが、コスト競争力のモトになっているのではないか、と忖度しました。地価の高い駅前で代々続く煙草屋をやっていても、固定費が小さいから、商売が成立する、のと似たよ
うな事はないでしょうか?
・・・実態が知りたい所です。
最後に、多くの業務を取り込む、という世の中の方向性が、理を得ているのは、多くの要素を抱える、というその事自体に、付加価値を生む要因があるからです。それは、色々な、工夫を生む余
地がある、という意味です。
工夫という事は、”頭を使う”という事ですから、単に、多くの要因を集めたって、頭を使わなければそれだけでは、利は生じません。
・・・個別、細部にわたるコスト分析・原価計算の能力を持つ・・・
というテーマは、ロジスティクスの世界に、1番、必要とされるスキルの1つです。
そうでないと、叩かれるだけ叩かれて、業界全体が疲弊して行くのは、目に見えていると思われます。
田代 正純氏(富士通ビジネスシステム、経営企画室、主席部長)
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3PLとロジスティクス(グローバルロジスティクス総合研究所の3PLフォーラムの感想)
2001年07月06日/未分類
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