ＮＥＣ、ｉ２テクノロジーズ／企業間連携ソリューション分野で提携

日本電気（株）およびi2テクノロジーズ・ジャパン（株）は、素材・部品サプライヤから完成品メーカ、卸、小売店まで、業種を超えた企業間の相互連携を実現するソリューション分野において提携関係を確立することに合意した。
企業間で製品設計・部品製造・製品組立・製品販売・流通などのビジネス連携を図ることで各企業の競争力強化と新たな企業価値創出を可能とする「バリューチェーン・コラボレーション」の実現を共同で推進するもの。
主な内容
両社は、製造業向けのソリューション提供において協力する。NECは、i2テクノロジーズの「SCMソリューション」を、企業間連携ソリューション体系「iBestSolutions/VC Collaboration」のひとつに位置づけて提供する。
NECは、パソコン事業など社内に対するi2テクノロジーズの「SCMソリューション」導入を推進し、そのシステム構築で培ったノウハウを活用したソリューション提供を行なう。NEC社内への導入については、（株）NEC情報システムズと協力する。
NECとi2テクノロジーズは、メーカと流通業者の間での協働を実現する「CPFR(Collaborative Planning Forecasting and Replenishment)ソリューション」分野において、i2テクノロジーズのソリューションの拡販および日本の取引慣行をふまえた各業種向けのシステムテンプレート(ひな型)の共同開発を目指す。また、家電やハイテク分野の製造業を皮切りに、ソリューション提供やシステムテンプレートの提供を行い、順次、その対象範囲を拡大していく。
単品管理を中心に店舗における情報を分析することで需要予測を行うNECのソリューション体系「iBestSolutions/DemandChainManagement」と、i2テクノロジーズが有するバリューチェーン全体に可視性を与えて関与する全ての企業の経営資本効率改善を可能にするソリューションについて、両社製品の連携や製品の相互供給などを推進する。
背景
近年、企業間競争の激化にともない、環境変化に迅速に対応する経営の実現とともに、自社のみならずバリューチェーンを構成する他社と商品やサービスの開発・販売などに関する情報を交換・共有することで、顧客に対する高付加価値なサービスの提供や競争力強化の実現を求める声が高まっている。
NECおよびi2テクノロジーズでは、こうしたニーズに応える「バリューチェーン・コラボレーション」の実現を共同で推進するため、提携する。
NECは、昨年11月に発表した「iBestSolutions/VC Collaboration」を強化するとともに、流通業向けソリューションの拡充を実現できると考えている。また、NEC自らがi2テクノロジーズの「SCMソリューション」を導入・活用し、その構築・運用ノウハウなどを蓄積したSE要員を育成することで、ソリューション提供力をさらに強化できると考えている。
i2テクノロジーズは、米国を中心とした世界の最先端ソリューションを日本の市場に効果的に導入するために、NECが広範な顧客ベースにより日本の商習慣やニーズに応えるためのノウハウを保持していると考え、それぞれの商談やプロジェクト導入において有効な協業が可能であると判断している。