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松下電器グループ/社内排出権取引制度を試験運用

2003年07月03日/未分類

器グループは、市場原理を活用して二酸化炭素(CO2)排出量を取引する京都メカニズムの考え方を社内で導入し、2003年7月から国内125製造事業場を対象として、CO2排出権を傘下の事業場間で取引する社内排出権取引の試験運用を開始した。
イントラネットに対象事業場すべての省エネ対策テーマを公開し、これをもとに金銭の授受を伴わない仮想取引を推進する。
地球温暖化の原因となる温室効果化ガス(GHG)の排出量削減は国際的な緊急課題であり、1997年に採択された京都議定書で、先進国のGHG排出量削減目標が定められた。日本は2008年から2012年の間に、GHG排出量を1990年比で6%削減することを求められ、産業分野だけで見るとCO2排出量で7%の削減が目標とされている。
同社では2001年に策定した環境分野の行動計画「グリーンプラン2010」に基づき、国内のCO2排出量を2010年度に1990年度比7%削減することを目標に掲げ、分社・関係会社ごとに省エネ3ヵ年計画を策定して取り組みを進めてきた。
しかし、2010年までにデバイス部門を中心に大きな排出量の増加が予想されるため、CO2排出に対する社内のコスト意識の高揚と、省エネ対策の促進を実現するため、2002年度から社内でワーキンググループを結成し、社内排出権取引制度についての検討を行ってきた。
同社方式の特長は、環境の業績評価の指標の一つである「省エネルギー率」をベースに目標設定する点で、事業場ごとに絶対排出枠を設定せず、一定率で算出された排出削減量を目標とするため、事業の拡大を阻害しない。
また、事業場ごとに策定する特定の省エネ対策テーマをイントラネット上で取引できるほか、海外移転など本来の省エネ対策以外の削減による取引を認めないことも特長で、企業に最適で実効性のある運用が可能な方式。
各分社・関係会社におけるCO2排出削減コストは、事業内容によって効率の面で数倍の格差があるが、排出削減コスト効率の悪い事業場がコスト効率の良い事業場の削減コストを負担し排出権として獲得するという社内排出権取引制度を導入することで、グループトータルでみると低コストでの削減が可能となり、省エネ対策の加速につながる。
今後、法整備などの状況を踏まえ、その本格導入を目指して実効性の検証を進める。

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