カーライル・グループは、その関連会社であるカーライル・ジャパン・ホールディングス・スリー(株)を通じて(株)キトーの普通株式の全部の取得を目指して、公開買付けを実施する。
買付け価格は、対象会社の平成15年7月16日までのJASDAQにおける3ヶ月間の終値の単純平均214.4円に対して、25.9%のプレミアムを加えた価格。
カーライル・グループは、運用総額が162億ドル(約1.9兆円)を超え、1987年の設立以来285件以上の投資実績をもつ世界最大級のグローバル・プライベート・エクイティ・ファーム。
世界12ヶ国において、270名の投資プロフェッショナルが連携し、従来の投資活動により蓄積されたノウハウと対象業界に精通した専門家集団の活用、及び世界各地の投資先企業との提携によるビジネス機会の創出により、企業価値の向上をサポートし、カーライル・グループの投資方針は、マネジメント・バイアウトを指向し、現有の経営資源を活用した事業承継を念頭に企業価値の向上を目指している。
キトーは、ホイスト・クレーンと物流システム事業を営む中堅企業だが、長引く国内景気の低迷による企業の設備投資の落ち込みに加え、生産拠点の海外シフトにより厳しい事業環境にある。
そのような環境下で、企業の発展に向けた改革にチャレンジし、一部にはその成果も出始めているが、これまで右肩上がりを前提とした事業運営と取り巻く事業環境のひずみから、過剰な設備投資と過大な有利子負債が重くのしかかり、改革的な経営を推進しつつも、抜本的な解決策を見出せず、閉塞状態のまま今日に至っていた。
今後、景気低迷の長期化及び市場における競争激化により、ますます厳しい環境が予想される中、経営管理の高度化、グローバル化の加速、マーケティング機能の強化及び資金力の拡充等、これからの成長に向けた経営基盤を強固なものにしていくことが重要な戦略と考えている。
そこでカーライル・グループの投資方針に沿って、株主構成を簡素化することを通じ、迅速な意思決定体制を整備し、財務マネージメントの強化として、在庫管理、運転資金管理などを徹底することにより資金効率を上げ、戦略的パートナーと協働して商品開発を行い、商品ラインを拡充する。
なお現在、不採算事業である物流システム部門につきましては、利益体質への転換に向け、事業の再構築を図る計画。
カーライル・グループは現在、直接的にも間接的にもキトーの株式を保有していないが、公開買付けにおいては、買付けを行なう株式数に上限を設定しないので、公開買付けの結果いかんによっては、店頭登録の取り消しとなる可能性がある。
その際、マネジメント・バイアウトにより、キトーの現経営陣の経営への参画度合いを高める。なお基本的に、キトーの現経営陣は、公開買付け後も引き続き経営の執行にあたり、キトーの取締役会は、本公開買付けに賛同の意を表している。
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カーライル・グループ/キトーの公開買付け
2003年07月20日/未分類
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