日立GST／磁気ディスクの中国生産開始

Hitachi Global Storage Technologies（以下：日立GST）は、ハード・ディスク・ドライブ（HDD）の基幹部品の一つである磁気ディスクの生産業務の過半を、米国カリフォルニア州サンノゼ市および神奈川県小田原市の製造拠点から、今後３年間で中国広東省深セン市の製造拠点に順次移していく。
株式会社日立製作所（以下、日立）は、２００２年１２月に米国IBM コーポレーションよりHDD 事業部門を買収し、２００３年１月１日に日立GST として営業を開始したが、今回の決定は、業務統合へ向けた日立の全体計画の重要要素となっている。
移管先の日立GST深セン拠点にて２００４年第４四半期（１０－１２月）に生産を開始し、２００６年上半期（１月－６月）にはフル稼働に移行する計画。
現在は、サンノゼおよび小田原の両拠点で磁気ディスクを生産しており、２００５年までは主要生産拠点として磁気ディスクの生産を継続する。磁気ディスクの開発・製造部門には、日立GST全体で約８００名の就業人員がいるが、垂直磁気記録技術のような先進技術分野を対象とする磁気ディスクの開発や製造試作ラインは、サンノゼおよび小田原の両拠点に維持していく計画で、この中で人員の再配置なども検討していく予定。
今回の決定で、オペレーション効率の向上と新製品のタイムリーな市場投入力の強化を図ることができ、顧客への対応力を強化できると考えている。
また、深セン拠点での円滑な生産立ち上げを実現するために、今後とも従業員と率直かつ誠実な対話を継続していく。
パソコンの価格低下や、民生エレクトロニクス機器などへの適用拡大によって、HDD 業界は競合力の高い生産体制が求められるようになっている。
〔深セン〕
所在地：中国広東省深セン市
設立：１９９９年
主要業務：磁気ヘッドのスライダ製造
従業員数：約１ １００名