フェデラルエクスプレスは、日本市場での取組み強化策として、東京全23区に同日配送を行うサービスを開始した。
世界最大規模の輸送力を誇る同社の空・陸・ITによる複合ネットワークを最大限に活用し、書類および重量貨物(1個につき68kg以上)を含む書類以外貨物を成田空港到着から東京全23区に同日配送を行うサービス。マネーバックギャランティーも適用される。
従来は米国からの書類およびアジア、欧州からの書類・書類以外貨物は東京11区に同日配送サービスを提供していたが、米国、アジアおよび欧州発の書類および重量貨物を含む書類以外貨物の成田空港からの同日配送サービスを東京23区全域に提供する。
このサービスにより、米国発の書類以外貨物と重量貨物の東京23区全域への配送時間は従来の3営業日から2営業日に短縮される。
今回、アジアや欧州発貨物についても、アジアからは2営業日から1営業日、欧州からは3営業日から2営業日と配送時間はそれぞれ1営業日短縮される。
航空貨物運送協会(JAFA)統計によると、2002年度の国際輸入航空貨物量は112万 8 129トンで、5年前の1998年度の90万8 545トンから24%伸びている。
また2002年の成田空港における国際輸入航空貨物取扱量は前年比11.9%増の63万5 156トンとなっている。さらに日通総合研究所によると、2003年度の国際輸入航空貨物量は前年度比3.6%増と予測されており、今後とも成田空港で取扱う国際輸入航空貨物量は増加傾向にある。
また、国内市場においてIT関連品などライフサイクルの短い製品が増加する中、 「市場までのスピード」は競争優位を確保する上で大切なカギとなっている。各社ロジスティクスにおけるリードタイムの短縮が不可欠となっており、世界に広がる輸送と情報のネットワークを併せ持つフェデックスの迅速で信頼性の高い輸送サービスに対するニーズが高まっている。
今回の新サービスは、成田の仕分けおよび通関システムを強化することで可能となった。
仕分けについては、成田空港第3貨物ビルのシステムを一新し、新たに1時間に約6 000個の貨物処理能力のあるベルトコンベアを導入、既存の第4貨物ビルにおける仕分けシステムとあわせて、1時間で約8 300個の貨物処理を可能とし、仕分時間の短縮を実現した。
通関に関しては、従来のシステムを、このほど同社のアジア太平洋地域で開発されたACCS(APACCoreCustomsClearanceSystem)にリニューアル、同システムは空港内の航空貨物通関情報処理システムであるNACCS(NipponAutomatedCargoClearanceSystem)とのEDI接 続を可能にし、煩雑な通関業務の簡素化を実現した。同社のACCS導入は今回が初めて。
また同日配送地域拡大のため、配送車両を追加するとともに、スタッフも新たに雇用する。
これにより、米国と同社のアジア太平洋地域のハブであるフィリピンのスービックベイから成田空港に午前7時に到着した貨物を、2時間以内に通関処理を行い、午前9時半に出発する都内営業所行きのシャトル便に搭載することができるようになる。その後貨物は、東京23区全域の顧客のもとへ同日中に配送される。
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フェデックス/成田から東京全23区に同日配送
2003年10月13日/未分類
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