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宇宙通信/不法投棄「衛星監視システム」受注、構築

2003年10月13日/未分類

宇宙通信(株)の子会社の星菱通信(株)は、岐阜県が導入する国内初の不法投棄「衛星監視システム」を受注した。星菱通信は、宇宙通信が提供する「スーパーバード・セーフティ・ネット(SSN)」の双方向衛星通信システムをカスタマイズして岐阜県の廃棄物不法投棄遠隔監視システムを構築する。
国内の不法投棄は依然として後を絶たず、岐阜県でも昨年度、産業廃棄物で151件、一般廃棄物で1511件もの苦情が寄せられており深刻な社会問題となっている。同県はこれまで夜間休日監視や廃棄物インターネット110番の設置、ヘリコプターでの投棄現場上空のパトロール等、防止策を強化してきましたが、不法投棄の現場を押さえるのは困難な状況。
このため、同県は国内で初めて、不法投棄現場に遠隔監視カメラを設置し、宇宙通信が保有する通信衛星「スーパーバード」の電波中継器(トランスポンダ)を通じて、警備会社が現場の映像を常時監視できる無人監視システムを導入することを決めた。
今年11月から実稼動し、効果が出れば順次増設も検討する。
本システムは、同県山間部の不法投棄多発箇所に高感度カメラ付き監視装置を設置し、衛星回線を経由して県が委託する警備会社が監視カメラの遠隔操作を行い、不法投棄を24時間リアルタイムで監視するもの。
監視カメラはリモート運用によりパン(水平回転)・チルト(上下回転)・ズーム等の操作が可能な上、夜間の監視に備え赤外線照射機能も有している。実際に不法投棄が行われた場合、投棄した人の顔や車のナンバーを撮影し、撮影された画像はML-JPEG圧縮方式、JPEG圧縮方式若しくはMotion-JPEG圧縮方式により2~3FPS(フレーム/秒)程度の速度で衛星経由警備会社の監視センターに伝送される。
本システムは約1ヶ月分の画像を蓄積でき、日時の指定や異常発生ログによる過去の画像の検索・再生が可能。
岐阜県の不法投棄「衛星監視システム」は、宇宙通信が提唱する衛星総合防災ソリューション「スーパーバード・セーフティ・ネット(SSN)」の柱のひとつである「DirecPC-VSATサービス」をカスタマイズして構築される。
DirecPC-VSATサービスは、宇宙通信が2001年から提供している超小型衛星地球局(VSAT[1])システムで、現在企業や官公庁の非常災害用バックアップ回線や衛星イントラネット、遠隔教育、映像・音声配信等様々な用途に使われている。
衛星通信を利用すれば、地上回線の整備されていない山間・僻地でも容易に通信ネットワークを構築することができ、今回のように廃棄物の不法投棄等を24時間、無人で遠隔監視することが可能。
宇宙通信グループは今後、国内初の不法投棄「衛星監視システム」の事例を踏まえ、不法投棄問題が深刻化している他の自治体にも衛星利用を積極的に提案していく計画。

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