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新日本製鐵/鋼板SCM ソリューション採用

2003年12月24日/未分類

アイログ(株)は、新日鉄ソリューション(株)が新日本製鐵(株)向けに開発した自動車鋼板SCMソリューションに、アイログの最適化製品が採用されたことを発表した。
情報の一元化により在庫削減と歩留まり率の向上を実現する「自動車鋼板SCM」新日鉄ソリューションズが今回、新日鉄のために開発した自動車鋼板SCMは、新日鉄とその最終顧客である自動車メーカー間の生産・物流にかかわる主要なプロセスをカバーするSCMソリューションで、業務プロセスの効率化や生産ロット集約により生産性向上、在庫圧縮等の生産・物流の最適化を目的として構築された。
自動車鋼板生産では、注文仕様の多様化、最終需要のぶれやモデルチェンジ/設計変更による注文変動、注文ロットに比較して圧倒的に大きな製造ロット、納期と品質保持の厳格化、長い製造工程、非定常作業によるハンド対応、といったさまざまな特徴があげられる。
これに対し現場では、実績の変動に計画が追いつけない、前後工程の分断により重複作業の発生、実態の変化への対応に柔軟性がとれない、定量的な評価が難しい、在庫レベルが高い、小ロット注文により生産効率が悪化する、といった問題が発生していた。
今回の自動車鋼板SCMでは、徹底したデータの電子化ならびに情報システムの活用、ビジネス・プロセスの効率化、サプライチェーン内のデータ/情報の一元化と共有化、ならびに最適化シミュレーション・システムの実現により、これらの問題に対応した。
そのうちの最適化シミュレーション・システムに、今回、アイログの最適化製品が採用された。
構築段階で最適化シミュレーション・システムに対して求められた要件は、複雑な構造を持つデータをハンドリングできること、複数資材と複数母材間において板取ベースの一貫引当を実現し、財源バランスを高速に求解できること、また、コイルセンター業務支援のために常に更新されたデータを提供すること、ならびに板取レベルを改善させるなど。
これらの複雑な要件を解決するツールとして、アイログの最適化製品であるILOGSolver、ILOGCPLEX、開発環境を提供するILOGOPLStudioが採用された。
アイログの最適化製品群はさまざまな最適化モデルを実装し、高速な求解を可能とする求解エンジンとクラス・ライブラリから構成されている。
自動車SCMの最適化シミュレーション・システムの機能
・母材の最適化:同一品質の鋼材から製造可能な製品群(ブラケット、フレーム、インナーパネルなど)のサイズと所要量により、歩留まりが最適となる大きさの母材を設計。ILOGCPLEXが求解エンジンとして採用され、数秒から数十秒程度の求解時間を実現。
・板取の最適化:実注文ならびに仮想注文に対し、半製品在庫や母材在庫の引当を行う。最適化エンジンILOGSolverが、板取の種類ごとに独自の板取モデルを作成し、最適な簿財の切り出しを実施。この結果、約5 500個の在庫・仕掛と3ヶ月分の所要(内示)から生成する仮想注文との板取を15分程度で求解。(8CPUで行った場合)
アイログの最適化製品により、母材設計段階においては、歩留まりの良い母材を自動的に設計することができるようになり、板取段階においては、量ベースではなく板取ベースでの一貫した財源バランスを超高速に計算すると共に、無駄のない最適な板取を実現することができた。
今回、新日鉄ソリューションズが自動車鋼板SCMを構築するにあたりアイログをパートナーに選んだ理由は、その実績にあり、新日鉄では既に複数のアプリケーションでアイログ製品を使用し、同社の製品が持つ高い信頼性を熟知していた。
加えて、同製品の機能性の高さ、また特定問題に対応できる柔軟性から、新日鉄の課題解決に十分な処理能力と使いやすさが認められ、今回の正式導入となった。

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