富士物流(株)の平成16年3月期第3四半期業績概況(連結)の経営成績は下記のとおり。
第3四半期におけるわが国経済は、わずかながら回復の兆しも見えたが、依然としてデフレ基調に変化はなく、企業業績の改善が見られたものの、個人消費の大幅な伸びは期待できず、経営環境は厳しい状況が続いている。
物流業界も、総輸送量は前年度を下回るものと推定されている。
このような厳しい状況のもと、同社グループは平成15年5月に平成15年度から平成17年度までの3ヶ年の中期経営計画を発表し、取り組みを始めている。
同社は「心のこもったロジスティクスサービスのフロント・ランナーズ」として「お客様の物流革新を一括して引き受ける」ことを基本理念に掲げ、厳しい状況の中でお客様にご満足いただける物流サービスをお届けすることにより、物流業界で存在感のある会社となることを目指すとともに、当社の事業分野とその拡大戦略をより鮮明にし、業容の拡大に積極的に取り組みました。
第3四半期における業績は概ね計画通りに推移しており、平成16年3月期の業績予想の数値は、前回(平成15年10月28日)発表と変更ありません。
営業収益は、前年同期より4億73百万円減少し、249億43百万円(対前年同期比1.9%減)。
富士電機グループ向けは、前年同期より2億10百万円増加し、132億57百万円(対前年同期比1.6%増、構成比53.2%)。
自動販売機関連ならびに国内の販売物流関連は、低調な荷動きとなったが、受変電設備の輸送が増加するとともに、海外現地法人における電子部品の取扱高が引き続き増加した。
富士電機グループ向け以外の顧客は、前年同期より6億84百万円減少し、116億85百万円(対前年同期比5.5%減、構成比46.8%)。
当期に新規受注した造花・ドライフラワー・インテリア雑貨卸商社の3PL業務が伸長したほか、ヨーロッパ現地法人(在オランダ)での工業用ミシンメーカーの3PL業務ならびに24時間365日サービス分野の受注を拡大した。
しかしながら、不採算取引の見直し・取引解消ならびに顧客からの値下げ要請等により前年同期に対して減少となった。
営業利益は、不採算取引の解消ならびに営業原価全般の削減を推進した結果、前年同期より95百万円増加し、5億21百万円(対前年同期比22.5%増)。
経常利益は、前年同期より59百万円増加し、5億31百万円(対前年同期比12.7%増)。
当期純利益は、前年同期より38百万円増加し、2億48百万円(対前年同期比18.1%増)。