農林水産省は11月16日、東京港における畜産物の輸入検査において、箱入り米国産豚肉を積載したコンテナに、牛肉と表示された箱が含まれていることを確認した。
コンテナの輸入検査の結果、コンテナに積載されていた606箱中、箱入米国産豚肉(米国政府機関発行の証明書記載内容と一致。)が586箱(約6,800kg)、箱入米国産牛肉(証明書の添付なし)は20箱(約310㎏)あった。
なお、混載されていた牛肉は全量焼却処分予定で、国内に流通することはない。
対応として、米国に対して、米国大使館を通じ、本件についての原因究明及び改善措置を求めている。
輸入業者には、本ケースは輸出業者側の手違いにより起きた問題であることから、輸入業者に対しては動物検疫所から指導を行うこととする。
動物検疫所では、コンテナで輸入された畜産物の輸入検査は、輸入手続の効率化の観点から輸入港のコンテナ蔵置場所(コンテナターミナル)で検査を行っている。
現行の制度においても、本件のような輸入停止国からの牛肉の輸入の防止は可能であるが、検査の万全を期する観点から、BSEの発生国等から輸入される畜産物は、輸入港の保税倉庫に蔵置して検査するよう動物検疫所の輸入検査要領を改正した。