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東海運、海上技術安全研究所/マイクロバブルによる船体抵抗低減が実用化へ

2004年12月19日/未分類

東海運(株)と独立行政法人海上技術安全研究所は、セメント運搬船「パシフィックシーガル」に船体抵抗低減のためのデバイスとして知られるマイクロバブル装置を搭載することに合意し、共同研究契約を締結した。

独立行政法人海上技術安全研究所と太平洋セメント(株)の系列会社でセメントの海上運送などを担当する東海運は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構と東海運が共有するセメント運搬船「パシフィック・シーガル」にマイクロバブル装置を搭載することなどに合意し、マイクロバブルの実用化に向けた共同研究契約を締結した。

この共同研究契約により、東海運株式会社はセメント運搬船及びドック工事を提供する一方、海上技術安全研究所はマイクロバブルに係るノウハウと計測装置などを提供する。

マイクロバブルは、微細な空気泡を船体表面から水流中に注入することにより、走る船が水から受ける摩擦抵抗を低減させるデバイスで、最大80%に達する大きな摩擦抵抗低減効果をもつ。

海上技術安全研究所では、長さ50mの平板を用いた超大型実験などにより、マイクロバブルが実船において十分な抵抗低減効果をもつことを確認している。

また、(社)日本造船研究協会によって、独立行政法人航海訓練所の長さ116mの練習船「青雲丸」を用いて行われた実船実験では、3%の抵抗低減効果と正味2%の省エネ効果が得られた。今回の搭載実験は、それらの成果を踏まえたもの。

マイクロバブルを搭載する「パシフィック・シーガル」は全長127m、幅21.4m、総トン数7,809トンのセメント運搬船であり、平らで広い船底は注入されたマイクロバブルの保持に適している。

また、気泡注入の空気源としてセメント搬送用ブロアーを用いることができ、最小の付加工事でマイクロバブルを搭載することができる。すなわち、セメント運搬船はマイクロバブルに非常に適している。

最大12%の抵抗低減と8.5%の燃費節減効果が得られると期待される。搭載工事は2005年2月中旬のドック入りの機会に行われ、出渠後直ちに実船実験が行われる。

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