日本出版販売(株)は、新刊書籍の送品業務においてISO9001の認証を取得した。
日販が構築した「品質マネジメントシステム」は、「日販の物流理念に則り、“徹底した顧客志向”を持った品質・サービスの提供の実現」を方針に掲げ、重量検品システムをはじめとするFAの技術・情報も活かしながら、品質を作りこむ手順をまとめたもの。現場では、その手順に基づいて顧客満足の向上を目指した運用を行い、継続的改善に取り組んでいく。
今回の認証取得は、トップタウンではなくボトムアップで進められたというのが、大きな特徴で、2002年に日販王子流通センター内で、入社5年目以内の若手社員からなる組織横断型改善提案グループ「新しい常識PT」が発足した。
同PTにおける「出版業界の常識、日販の常識」にとらわれることのない顧客志向の新鮮な感覚が、昨年4月にISO9001の導入を経営層に提案し、仕事のマネジメントを標準に合わせるべく、活動を続けてきた。
今回の認証取得範囲は「まずできるところから」というPTメンバーの想いによって、受け入れから出荷まで一連のプロセスを有する新刊書籍送品業務に限られているが、対象範囲の拡大については、システムの有効性を見ながら検討していく。