丸紅(株)は、世界的な穀物商であるアグレンコ・グループとの間で、南米産穀物に係る日本・東アジア向けの10年間の優先的販売権を取得することで合意した。
同社グループ企業のブラジル国サンタ・カタリーナ州サン・フランシスコ・ド・スル港にて港湾ターミナル業(倉庫・荷役サービス)を行うテルログ・ターミナル社(Terlogs Terminal Maritimo Ltda:以下テルログ社)に追加出資を行い、現状の6.8%から25.5%にまで出資比率を引き上げることにつき合した。これにより、テルログ社への出資総額は18.8百万ドル。
ブラジル国は近年農産物の生産が伸びており、特に大豆については米国とならぶ世界的な供給国にまで地位が高まってきている。
その中でアグレンコ・グループは、内陸の生産地域から輸出港までの一環輸送・保管システムを確立し、Non-GMO大豆の取扱いなども含め、ブラジルにおける穀物事業を拡大してきている。
アグレンコ・グループとの取引を行ってきたが、今後、日本のみならず中国を含むアジア諸国全域でブラジル産を中心とする南米産穀物の需要が益々高まると判断し、同グループとの間で取組みを強化すべく協議してきた。
また、アグレンコ・グループとしても業容拡大のためには提携関係を一層強化することが必要と判断し、合意したもの。
これにより、ブラジル国における穀物輸出拠点ならびに供給ルートを確保し、またアグレンコ・グループが有するブラジルを初めとする南米全域のネットワークを活用することによって穀物調達機能の拡充を図る。
また販売面では、日本及び東アジア向けに大豆をはじめとする大豆粕・コーン・ソルガムなど穀物の販売の一層強化を図り、南米産穀物の年間取扱数量を現状の約100万トンから、260万トンの規模まで拡大すべく取り組んでいく。