本田技研工業(株)の中国における四輪生産販売合弁会社、広州本田汽車有限公司(以下:広州ホンダ)は、広東省広州市に2ヶ所目の完成車製造拠点となる増城工場の稼動を開始した。
年間生産能力は12万台で、既存工場と合わせて年間36万台の生産体制となった。新工場では第一工場である黄埔(こうほ)工場でも生産している基幹車種のアコードを生産する。
新工場は、黄埔工場から20km東方の増城地区に位置し、敷地面積100万m2、総投資額は22億人民元。増城新工場は、広州ホンダの黄埔工場で培われた生産ノウハウとHondaの生産体質改革のコンセプト、地球環境や作業環境に配慮した「グリーンファクトリー」のコンセプトを融合して、新たにレイアウトした高品質、高効率なHondaの世界最先端の生産ラインを実現した。
環境面では自動車業界としては世界で初めて、「水のフル循環システム」の構築により、工場用水の外部排出をゼロとした。この循環システムによる節水効果は年間17万トン。
また、塗装工程の下塗りおよび中塗りで水性塗料を採用したことと、ロボット採用による塗着効率の向上により、VOC(人体に有害とされる揮発性化合物質)排出量を20g/m2と世界最少レベルに低減した。