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コンテナ専用“はしけ”/京浜港間海上コンテナ輸送実験

2006年12月04日/未分類

関東地方整備局、関東運輸局及び京浜3港の港湾管理者は11月28日、29日、京浜港間コンテナ輸送はしけによる海上輸送に転換する効果性や問題点などの課題を抽出するための輸送実験を行った。

平成16年度から、京浜港に関係する事業者団体と連携して、コンテナ輸送の効率化の検討を行うとともに、環境負荷の小さい輸送モードへの転換を進め、効率的な海上コンテナ輸送体系の構築を図るため、官民一体による「コンテナ輸送効率化検討委員会」を設置し、陸上、海上、鉄道の輸送モードごとで実証実験など有効策の検討を進めてきた。

その結果、海上部門において、ことし4月から、従来のはしけ輸送に比べて高速で大量のコンテナ輸送を可能にした、コンテナ専用のはしけが就航した。

これにより、横浜港本牧ふ頭~東京港青海ふ頭間で行われてきた、従来型のはしけによるコンテナ定期輸送が拡大し、輸送の効率化や環境負荷の軽減が図られた。

今年度も、「コンテナ輸送効率化検討委員会」を発展改組した「京浜港物流高度化推進協議会」において、はしけによるコンテナ定期輸送を一層拡大する方策を検討してきた結果、道路やゲート混雑が激しい東京港大井ふ頭と横浜港間のコンテナ輸送の一部を、はしけによる海上輸送に転換することが、一層の京浜港間コンテナ輸送の効率化と環境負荷の低減に有効と考えられることから、その効果性や問題点などの課題を抽出するための輸送実験を行ったもの。

実験での主な検証項目
1荷役作業及びゲート処理への効果を検証
はしけ輸送時のコンテナターミナルにおける荷役作業体制の確認や荷役の効率性、ゲート混雑状況等について検証を行う。
2はしけ輸送の効率性を検証
輸送時間、作業体制等について検証を行う。

実験実施概要
11月28日(火)
大井7号:荷役8:30~10:00、出航10:00

大黒T-9:入港12:00、荷役13:00~14:30

11月29日(水)
本牧D:荷役8:30~10:30、出航10:30

大井7号:入港13:00、荷役14:00~16:00

協力事業者
はしけ輸送=横浜はしけ運送事業協同組合、コンテナフィーダー輸送
船社=日本郵船、Misc、OOCL、Hapag-Lloyd(ハパックロイド)
港運=ユニエツクス、日本コンテナターミナル、三井倉庫、山九、日通、三菱倉庫、日新
輸送本数
11月28日:実入りコンテナ70本程度
11月29日:実入りコンテナ80本程度

大井ふ頭へのはしけ輸送拡大の効果と実験の位置付け
現状では、混雑の著しい大井ふ頭においても、はしけ輸送の利用ニーズが確認されているが、はしけの岸壁利用枠の確保が困難であること等により実現していない。

輸送実現の効果
はしけ輸送への一部シフトにより、ゲート処理の効率化に寄与
混雑の著しい大井ふ頭との間で、はしけ輸送を実現することにより横持ち輸送の効率化に寄与

はしけ輸送:青海~本牧間のみ
実験による検証
現状の岸壁利用状況の中で実験輸送を行い、荷役・輸送に係るデータを収集し、安全・円滑かつ効率的な輸送の実現方策を検討。
押航(後から押す)方式の採用等により、京浜港間を約2時間で航行することができる。
環境負荷の低減は、陸上から海上への輸送手段の転換により、80%程度のCO2排出削減が期待される。
船倉を有するはしけは実入りコンテナにも対応し、40ftコンテナで最大84本の積載が可能。

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