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神鋼電機/ICタグ高速製造装置(1時間30,000個)開発

2006年12月06日/IT・機器

神鋼電機(株)は、いずれも同社製の精密パーツフィーダ、サーボモータ、HDモータ(ハイデンシティモータ)リニアモータ、張力制御装置、およびミクロン単位の位置制御技術などを統合活用した世界初方式により、1時間に30,000個のICタグ用チップを超高速で実装する世界最速の「ICタグ高速製造装置」を自社開発した。

さらに、4万5千個までスピードアップすることにも取り組んでいる。(なお、従来の装置は1時間に5千個程度)

同社では、「ICタグ高速製造装置」の自社開発に成功により、巨大市場になると予測されているICタグ製造関連ビジネスに参入することを検討している。

装置の最大の特徴は、ICタグに使用される微細なチップを、アンテナフィルムに正確にしかも超高速で直接実装できることにある。

従来はカットされたウェハーから一個一個チップを取り出し、予めインターポーザルにセットしたものをアンテナ部分に装着していたものを、同社の精密パーツフィーダによりバラバラ状態のICチップを自動整列供給し、アンテナフィルムを止めずに常時走行させた状態で、ICチップを直接アンテナの所定位置に実装することで高速化することができた。

今回は、さらに、検査、巻き取りまでを一貫作業とすることで、かってない超高速化を実現し、一列実装のため、アンテナフィルムの幅や間隔に違いがあってもフレキシブルに対応が可能となっている。

ICタグが普及していくためのハードルの一つとして、ICタグそのものの低価格化があり、現在はICタグの形状、大きさ、用途、使用数量により、ICタグ一個の価格は200円から数十円程度といわれているが、将来、ICタグが大量に利用されるためには、一個5円程度にする必要があるといわれている。

このような状況下で、当社のICタグ高速製造装置は、高速にしかも大量にICチップを実装できることから、ICタグのコストを大幅に引き下げること可能となる。

同社ではこの装置を外販せず、ICタグメーカーなどと組んでジョイントベンチャー企業を設立し、ICタグ製造関連のビジネスへの参入を図る考え。

なお、海外のICタグメーカーからも、強い興味と関心が寄せられており、2007年度には開発したICタグ製造装置を活用して本格生産体制(伊勢製作所)を構築し、初年度は年間5億円、世界市場を睨めば数年後には年間50億円以上の市場と予測されているので、30~40億円規模の売上を目指す。

問い合わせ
神鋼電機(株)
サーボアクチュエータ営業部
〒105-8564東京都港区芝大門1-1-30芝NBFタワー
Tel03-5473-1827

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