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帝人化成/ポリカーボネート樹脂事業、グローバル拠点間で新SCMシステムが稼働

2007年04月18日/SCM・経営

帝人化成(株)は主力のポリカーボネート樹脂事業で、6か国のグループ11社を結ぶグローバル・サプライチェーン・マネジメントシステムを本格稼働させた。

帝人化成は2005年9月、ポリカーボネート樹脂事業の運営を効率化することを目的に、拠点間のグローバルな業務連携をスピーディーに行い、業務と経営の「見える化」を進めるためのグローバルSCMシステムの構築に着手。

IBMビジネスコンサルティングサービス(株)のバリューデリバリーセンターがコンサルティングサービスを提供し、日本IBMと協業して構築したシステムを導入、本格稼働に至ったもの。

ポリカーボネート樹脂は、CDやDVDなどの光学ディスク、ヘッドランプやドアハンドルをはじめとする自動車部品などに使用されるエンジニアリングプラスチックで、世界需要は年率7%と高成長が見込まれている。

新システムは、ポリカーボネート樹脂を生産する日本、中国、シンガポールの3拠点と、オランダの「テイジンカセイ ヨーロッパ」、米アトランタの「テイジンカセイ アメリカ」など海外販社7社を結ぶ。

システムは東京の本社を除く10拠点で、昨年10月から順次先行稼働を開始しており、本社にあるポリカーボネート樹脂事業本部がネットワークに加わることで、グローバルSCMシステムが全面的に稼働する。

今回のSCMは、生産された製品を世界中の顧客に供給するまでのすべての活動を連携させ、顧客満足度と業務効率を高い次元でバランスさせるのが目的で、各国のグループ会社をシステム統合し、グローバルな拠点間のロジスティクス、ファイナンシャルプロセスを全体最適の観点から再構築する。

日本を機軸に世界各国の拠点をサプライチェーン統合することで、新規開発の展開状況や重点戦略用途の販売状況などをグローバルに確認できるほか、各グループ会社間に存在する余裕在庫の削減など、輸送中の製品まで対象にしたリアルタイムの在庫管理を行えるため、グローバルレベルでの効率化が見込まれる。

新システムは、帝人化成の事業運営のノウハウと独自のサービス体制を盛り込み、IBMビジネスコンサルティングサービスでのプロトタイプ手法やSAPシステムの構築ノウハウを活用し、12か月間で日本以外の拠点での横展開が完了。

帝人化成は今後、生産工場でのシステム充実を図るとともに、ポリカーボネート樹脂以外の事業もSAPに統合する。

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