新日本石油は9月26日、石油製品（ガソリン、灯油、軽油、A重油）の卸価格を10月より国内石油製品別卸マーケット連動方式に移行し、価格・数量について事前に覚書を結ぶ仕組みに変更すると発表した。
卸価格の改定は週単位に変更し、毎月末に当月の卸価格改定月間実績値を公表し、月次の原油コストの変動も、従来とおり毎月末に公表を継続する。
これまで石油製品の卸価格の改定は、原油と輸入製品の1ヶ月平均コストの変化幅を基準にする原油コスト連動方式を実施してきたが、短期的には国内の製品毎の需給動向を反映するため、原油コストに基づく卸価格とは乖離している実態にあった。
近年の原油価格高騰で原油コストの変動幅が大きくなり、また、月毎・製品毎の需給の変化が激しくなってきていることから、卸価格とマーケット価格が乖離し、製品別・向先別に市況対策を講じざるを得ないケースが増加していた。
この市況対策がコスト未転嫁分となり、翌月の卸価格改定時にこれを上乗せしてきた従来方式は、流通業者・消費者より透明性に欠けるとの指摘を受けていた。
