政府は11月4日、日雇い派遣の原則禁止などを盛り込んだ厚生労働省の労働者派遣法改正案を閣議決定し、国会に提出した。厚労省では、2009年10月の施行を目指している。日雇い派遣を原則禁止する項目など、企業の事業規制を強化する一部の規定については、2010年4月の施行を見込んでいる。
改正案では、日雇い派遣や、30日以内の派遣を原則禁止とするほか、企業が派遣会社をつくってグループ内に人材を派遣する「グループ企業内派遣」の割合を8割以下に規制することが盛られている。
また、派遣労働者の能力や経験などを考慮して賃金を決定することを義務づけることや、派遣に伴うマージンなど派遣料金に関する情報を公開することを義務づけている。
さらに、登録型派遣労働者については、希望に応じて常用雇用への転換を推進することを雇用者に「努力義務化」することを求めているほか、偽装請負や二重派遣などの違法派遣があった場合には行政が介入して雇用契約内容について勧告できる制度を創設することも盛り込んでいる。
